米コムキャストが提案する「テレビ中心型」のスマートホーム

Xfinity X1(photo courtesy of Comcast)

米国のケーブルテレビ企業「コムキャスト」は、音声操作が可能なTVを軸としたスマートホームのプラットフォームを、Xfinityブランドで展開しようとしている。同社は先日、ホームセキュリティ企業と提携し、一般家庭向けのスマートロックの導入を開始した。

利用者はソファに寝転がってテレビを観ながら、玄関のドアをロックすることができる。

コムキャストは大手の鍵メーカー「Yale Locks」や「Hardware」の製品を、スマートホーム規格の「Works with Xfinity」プログラムに統合し、ユーザーがボイスで命令するとドアの施錠や解錠が行なえるようにする。

家の主は、ドアが開いたときにアラームを受け取ることもできる。この機能はコムキャストによると、子供に門限を守らせたい親にとって非常に役立つツールになる。

コムキャストのバイスプレジデントのPatti Loyackは、声明で次のように述べた。「スマートドアロックは、ホームセキュリティ分野で非常に重要なデバイスだ。他のIoTデバイスやセキュリティカメラと組み合わせることもできる。Xfinityのプラットフォームはスマートホーム製品を統合的に管理することが可能だ」

コムキャストのスマートホーム分野での取り組みは、独特なものといえる。同社はアップルやグーグル、アマゾンといった企業に勝負を挑もうとしている。当然ながら、テクノロジーに関心の高い消費者は、シリコンバレー企業が送り出すデバイスを好む傾向がある。

しかし、テクノロジーにあまり関心のない消費者にとって、家庭内の中心的役割を果たすのは今もテレビなのだ。コムキャストは彼らがターゲットするユーザーの行動をよく理解している。

編集=上田裕資

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事