・ 中国
リポートはまた、トルコにとっての実質的な“ライフライン”となるのは中国かもしれないと指摘する。中国はユーラシア大陸の重要な場所に位置するトルコの“救助活動”を行うことで、同国を自らの巨大経済圏構想「一帯一路」に組み込める可能性があると踏んでいるのだという。
ただし、中国の習近平国家主席がトルコを助けるとすれば、それは必ず条件付きになると考えられる。トルコには中国が関心を持ちそうな商業用不動産や鉄鋼・エネルギー関連産業がある。だが、実際に何か購入するのは、トルコ政府が格安で手放すことに同意した場合に限られるだろう。
・ カタール
ブレトンウッズ・リサーチのブラッド・シニョレリ社長によれば、エルドアンが確実に頼りにすることができるのは、個人的に親しいカタールのタミム首長だ。エルドアンは個人資産の大半を、カタールの首都ドーハにある銀行に預けているとされる。
カタールは15日、トルコの金融市場と銀行の安定化に向けた150億ドル(約1兆6530億円)の直接投資を表明した。エルドアン大統領を助けるための、初の大規模な支援だ。状況がさらに深刻化すれば、トルコはカタールにさらに助けを求めることになるかもしれない。