渋谷を離れ夏の北海道でテレワーク その効果はいかほどか

テレワーク合宿での講義風景


ただ、気をつけなくてはいけないのは、運動や食事の面です。オフィスへの移動がほとんどなく、歩く量が減り、(北海道だからかもしれませんが)食事の美味しさから食べる量も明らかに増えました。研修ツアー参加者のなかには、3日で2.5キロ増えたという人もいて、運動不足解消と食事コントロールの仕組みづくりは必須だと考えられます。

ただ運動不足については、気持ちのいい気候と素晴らしい景色に囲まれると、ちょっとで歩くつもりが気づいたら2万歩以上歩いているということもあります。こうしたリモート先では通勤(オン)としてではなく、オフとして運動を取り入れると、うまく機能しそうです。

地域の活性化にもつながる

旅と健康を掛け合わせたヘルスツーリズムというものがありますが、今回の体験をふまえ、ヘルスツーリズムにさらにテレワークをコラボさせることで、より魅力的な取組みになると感じています。

美しい自然のなかを歩くことでウォーキングの楽しさを知り、採れたての野菜の美味しさに目覚めると、渋谷に戻っても歩くことが増えたり、サラダを食べる頻度が増えたりします。また同僚や友人の少ないリモート先では夜の誘いも物理的に減るため、生活サイクルを整えやすくなり、睡眠の悩みが解消される人もいるかもしれません。

行動変容を起こすには、まず良い体験をしてポジティブな感情を抱いてもらうことが効果的。その点において、季節に応じた地方でのテレワークは良い結果をもたらすのではないかと期待しています。

また、働き方改革や健康経営を考えている企業がこの取り組みを活用すると、自社だけではなく地域の活性化にもつながっていく可能性もあります。より大きな仕組みとして、今後の展開が楽しみになってきました。

連載 : ポテンシャルを引き出すライフスタイルのコツ
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文=平井孝幸

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