渋谷を離れ夏の北海道でテレワーク その効果はいかほどか

テレワーク合宿での講義風景

最近、働き方改革の一環として「テレワーク」を導入する企業が増えてきました。テレワークとは、情報通信技術(ICT)を利用して場所や時間にとらわれず働く就労形態で、毎日会社に出社しなくてもよく、自宅やカフェ、サテライトオフイスなどでも仕事ができるというものです。

働く場所を自由に選べることで、毎朝の通勤ラッシュのストレスから解放されたり、体調がおもわしくないときは、自宅で働いたりもできます。

もともと、働き方改革と健康経営は、組織の力を高める取組みとして親和性があると感じていましたが、とくにテレワークとの結びつきは強いと考えています。というのも働く場所が自由になることで、必ずしも都市部にいる必要がなくなるため、夏は北海道、冬は沖縄というように、いつでも快適に過ごせる場所で働けるようになるからです。

果たしてどのくらいの効果があるのでしょうか? この夏、研修ツアーで赴いた北海道の北見市と斜里町で、実際にテレワークを試してみました。

渋谷とは歴然の差

結論から言えば、テレワークにより生産性はかなり上がると思います。しかしながら、健康面でも全てプラスになるかというと、これには少し疑わしい面もありました。

まず、生産性に関してですが、生活と仕事の両面から効果があると感じました。東京が35度超える猛暑日となるなか、北海道は10度以上低い20度台。圧倒的に疲れにくく、夜間もエアコンを使わずにすむため寝つきも目覚めも良く、睡眠の質が高まったのを感じます。屋外への移動時にも汗をかくようなことはありません。

業務時間においても、クーラーでの冷えすぎやそれに伴う集中力低下とも無縁なので、DeNAの本社がある渋谷で働いているときとの差は歴然です。チームとは離れていますが、電話はもちろん、テレビ会議システムなどを使いなんら支障なく打ち合わせができますし、仕事のしづらさやストレスを感じることもありませんでした。
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文=平井孝幸

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