ビジネス

2018.08.20 07:30

部署全員が一斉に転職活動を開始 原因は愚か者の上司?

anucha maneechote / shutterstock


すると、フィルはこう言いました。「ジャックが昨日、大口契約を結んだのは素晴らしいことだ。しかし、彼にもチームの誰にも、成功に満足してほくない。君たちには、昨日大きな売り上げを達成したかどうかにかかわらず、毎日現場でテキパキ働くことを期待している」
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その後フィルは会議室を去り、私たちは顔を見合わせました。ある同僚は「私たちはなぜ、この会社に残ってばかな上司の為に働かなければならないのか? フィルは完全な愚か者だし、求人市場は今は好調。このチームの人なら誰でも、今と同じ条件の仕事に問題なく就けるはず」と言いました。また他の同僚は「最初に良い仕事を得た人が、その会社にチームから数人推薦しよう。そうすれば、チーム全員が6週間以内に転職できると思う」と言いました。

私はその場で、チームに強く支えられていることを感じました。仕事を辞めて転職することについて話しているにもかかわらず、このような支援をもらえることは素晴らしいことでした。

私はここ数カ月で初めて幸せな気持ちになりました。自分が採用面接に向かい、新たな営業担当管理職に「6カ月間で何の支援もなしに大口の新規顧客を獲得したのですね。それは素晴らしい」と言われている様子を想像しました。
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現在、私を含めた部署全員が転職活動をしています。私はとても軽やかで自由な感覚になり、素晴らしい気分です。私には、新たな会社に何を提供できるかが分かっているし、フィルより私の価値を認めてくれる人がいることも分かっています。

ジャック


ジャックへ

私たちは、自分らしく振る舞った時に自分がどれほど大きな力を出せるかを忘れてしまう。新たな上司に敬意を払うのは当然のことだし、上司のやり方に少しずつ慣れ、その指示に従おうとするのも至って普通のことだ。

部署会議で起きたことは、素晴らしい経験だ。フィルはコーラの種類を間違えたあなたを責め、あなたの大きな達成事項を完全に無視した。彼は、部下の成功よりも、部下が自分を怖がることを望んでいる。多くのひどい管理職は同じ問題を抱えている。

こうした管理職は、目標を達成できないことよりも、自分が尊敬されないことを恐れている。しかし、恐怖心で部下を支配しようとする管理職を心から尊敬する部下はいないので、この尊敬は偽物だ。こうした上司は、チームに大きな功績を残すよりも、自分をボスだと認識してほしいと思っている。これはもはや病気だ。

あなたには、転職活動で近いうちに出会うであろう賢くて有能な管理職に語る、素晴らしい物語がある。転職活動で出会う全ての雇用主に、あなたの才能を享受する資格があるとは限らない。あなたの才能を理解する人だけが、あなたを採用する資格があるのだ。

翻訳・編集=出田静

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