テレビの未来は「有機EL」に、韓国LGが量産体制を本格化

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ハイエンドのテレビ市場は時代の転換点に到達した。高画質を誇る有機EL(OLED)テレビの販売台数が増加する一方で、従来の液晶テレビはその地位を低下させている。

有機EL分野で世界最大のメーカーである韓国の「LGディスプレイ」のデータによると、有機ELディスプレイ採用のテレビは2017年に続いて、2018年前半も売上を伸ばしている。

LGディスプレイによると同社は2018年1月から6月に、大型サイズ(55〜77インチ)の有機ELパネルを130万台出荷したという。前年同期は60万台で、増加率は100%以上になる。

この勢いは当分の間、続く見込みだ。LGディスプレイは近年、大型有機ELパネルの量産体制を整えており、2019年後半には中国の工場のラインを拡充。月あたりの生産台数を現在の7万シートから13万シートにまで拡大する。シートのそれぞれから、6枚の55インチの有機ELパネルを取り出せる。

この数字は現状の液晶テレビの製造台数と比べれば、まだ少ないボリュームだ。しかし、有機ELテレビは毎年確実に販売台数を伸ばしており、消費者らの間で今後、よりプレミアムなテレビに対する需要が高まることは明らかだ。また、量産化が進むにつれて価格は下がり、有機ELの需要の伸びは確実視されている。

LGディスプレイの広報担当は次のように述べる。「世界中のテレビメーカーが、有機ELの価値に気づいている。当社は2018の下半期には、史上初の黒字を大型有機ELパネル部門で計上することを期待している」

編集=上田裕資

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