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2018.08.17 11:00

米次期大統領選、民主党がジョー・バイデンを担ぐべき4つの理由


前回の大統領選の結果は、この正副大統領の業績を否定したものではない。有権者から37%の支持率しか得られなかったクリントンへの、彼らの意思表明だった。

第二に、バイデンは民主党の全ての党員に対し、自身は全ての有権者グループ(特に女性、非白人、労働組合員、環境保護主義者など)のために戦ったと主張することができる。

第三に、私たちが知る限り、バイデンに関する否定的な要素はすでに徹底的に調べられている。法科大学院に通っていたころに試験で不正を働いたこと、コンビニエンスストアのオーナーたちなどについて人種差別的なばかげた発言をしたこと、よく女性の肩をさする(少し不快感を与えている)ことなどだ。そしてこれらはいずれも、現在のホワイトハウスの住人を道徳的に優位に立たせるものではない。

最後に指摘するのは(恐らくこれが最大の理由だ)、大統領選挙に向けた討論会でドナルド・トランプと同じステージに立ち、互角にやり合い、適切な場面で笑ってみせる姿が想像できるのは、バイデンだということだ。

バイデンは副大統領候補として、2008年にはアラスカ州知事だったサラ・ペイリンと、2012年には下院議員だったポール・ライアンとの討論に臨んだ。そして、ペイリンとは礼儀正しく、ライアンとは力強く、議論を戦わせた。

陽気なバイデンは、幅広い層の人たちから好かれている。また、バイデンには回復し始めた米経済と世界中から好感を持たれる米国を第45代大統領に引き渡したことを自分の手柄にできるという利点もある。

民主党はこれまで何度も、最有力候補を厳しく扱い、挫折させてきた。だが、次の大統領選を取り巻く状況が求めるのは、歴戦の“おなじみの顔”かもしれない。

編集=木内涼子

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