都心で生活していると、何か特別な事情でもないかぎり、わざわざ東京に宿を取ることは少ないが、昨秋、銀座の外堀通り沿いに開業した「ホテル ザ セレスティン銀座」に滞在してみると、そのベネフィットをしみじみ実感できる。まさに多忙な日常を送るエグゼクティブにこそ体験していただきたい一軒だ。一体、何がそれほど魅力的なのか、紹介しよう。
銀座の真ん中で仕事終わりの1杯を楽しむ贅沢カウンターからの眺めと、ウイスキーの豊富な品揃えが自慢「ホテル ザ セレスティン銀座」を選んでよかったと思えるポイントのひとつが、ずばりそのロケーションである。
例えば銀座で重要な会食を終えた後、息抜きを兼ねて一杯やりたい気分になることもあろうかと思うのだが、そんなときは同ホテルの最上階・14階にあるレストラン「GINZA CASITA」をお薦めしたい。
こちらにはバーが併設されていて、そのカウンター席から見える景色がなかなかユニークなのだ。
銀座の“出世街道”をご存じだろうか。見番通りから国会議事堂まで真っ直ぐにのびる一本道のことだ。
かつて政治家の田中角栄がこの界隈で食事しているときに国会に呼び出されてはよくこの通りを走り抜け、一介の議員から一国の総理大臣にまで上り詰めたことに由来するそうだが、「GINZA CASITA」のバーカウンターからは、その“出世街道”をじっくり見下ろせるのである。
平日・土曜は26時まで(日曜・祝日は24時まで)営業しているのも多忙なエグゼクティブには好都合だろう。唯一無二の眺めと共に己の成功をイメージしつつ、バーテンダーが生み出す美酒に酔いしれたい。
心地よく酔いが回ってきたら、あとは客室のベッドに倒れ込むだけ。これぞ、ホテルの醍醐味である。
銀座の街を見下ろす部屋で朝を迎える贅沢朝の銀座の景色が、清々しい気持ちにさせてくれる「ホテル ザ セレスティン銀座」の客室で迎える朝はとにかく気持ちがいい。
天井を高く取った開放的な空間、グリーンと茶を効かせたシックなインテリア、寝心地にこだわり抜いた「サータ」のベッド用マットレスなど、良質な眠りがもたらされる理由はいろいろあるが、何しろ目覚めてすぐに目に飛び込んでくる景色が素晴らしい。
大きな窓の向こうには、前述の“出世街道”が夜よりもくっきりと姿を現し、眼下には銀座の街が広がっているのだ。
銀座はいわゆる「一流」の店が集う街である。それを起き抜けに見下ろせばたちまち高揚感がもたらされ、一日を前向きに始められるというものだ。
ちなみに、アメニティはブルガリ、リネンはクオリティの高い今治タオル。ラグジュアリーなシャワータイムも英気を養うのに一役買ってくれるだろう。
一押しは「セレスティンデラックス」。デスクを備えたリビングルームとベッドルームがそれぞれ独立しているので、オンとオフを切り分けられるのだ平日に時間をかけて楽しむ朝食朝食はアメリカンブレックファストを含む4種を用意ホテルの良し悪しを決定づけるのはチェックアウト前の朝食と言っても過言ではないが、「ホテル ザ セレスティン銀座」の朝食は、正午まで楽しめるという点でも、実に特徴的である。
これには“ゲストファースト”というレストランの想いが込められている。ホテルに泊まると翌日の朝食を何時にするか尋ねられることがあるが、ゲストからすれば、明日のことはわからないし、そのときの気分にまかせて食べたいもの。ゲストの都合に合わせられるように、一般的な設定より長めに朝食を提供しているのだ。
メニューはアメリカンブレックファスト、和定食、時間を節約したい人のために品数を押さえたエクスプレスブレックファスト、それからヘルシーなサラダブレックファストを用意。
アメリカンブレックファストのパンはメゾンカイザーの焼き立て、ジュースは8種類から選ぶことができる。メインはポーチドエッグ。卵の下には白身魚のグリルが隠れていてボリュームがありながら、酸味を効かせたオランデーズソースのおかげでさっぱりといただける。
ナイフを入れると黄身がとろけだす「GINZA CASITA」自慢のポーチドエッグ。普段あまり朝食に時間を取れない人にとって、これほど贅沢な時間はないだろうパリッとしたシャツに袖を通すと背筋がしゃんとするように、一日の始まりに上質な時間を過ごせば気合いが入る。エグゼクティブなら、仕事のクオリティを高めるために、時に都心のホテルに敢えて滞在し、上質な朝時間を享受してみてはいかがだろうか。
ホテル ザ セレスティン銀座東京都中央区銀座 8-4-22
Tel. 03-3572-3111
チェックイン|15:00
チェックアウト|12:00
宿泊料金
スーペリアダブル:1室 2万4,100円~
セレスティンデラックス:1室 5万2,800円~
(税・サービス料込、朝食別)
https://www.celestinehotels.jp/ginza/