ライフスタイル

2018.09.14 10:00

50年で爆発的成長を遂げた「ドバイ」のルーツに迫る

ドバイ・クリーク

UAE国民(エミラティ)にとって、砂漠は共存する場所であり、心の癒やし。週末には四駆の自動車に乗り、砂漠でのひとときを楽しむという。野生動物が生息する自然保護区ドバイ・デザート・コンサベーション・リザーブに入る許可を得ている2つのツアー会社のひとつ、トラフコが手配した車で、砂漠を訪れた。

砂漠の民のルーツを訪ねる

ダウンタウンから車で40分。そこには都市と対象的な、広大な砂漠が広がる。巨大な砂山をいくつも乗り越えるアクティビティーを楽しみ、そして車のエンジンが止まれば静寂があたりを包む。エミラティたちにとっての心の癒やしがそこにある。


自然保護区ドバイ・デザート・コンサベーション・リザーブ

1971年のUAE建国に思いを馳せる

2017年にオープンした「エティハド博物館」は、UAE建国前後の1968年から74年にかけての期間に焦点を当て、どのように国が成立したのか、貴重な資料を見て、辿ることのできる博物館だ。

条約に署名した7つの首長国の長のポートレートが見つめるこの博物館のすぐ隣では、彼らがサインをした円卓の見学も可能。50年足らずの短期間に爆発的な成長を遂げたドバイのルーツが生々しく迫る。


エティハド博物館

発展の礎となった水路を渡る

オールドドバイの姿を色濃く残すゴールドスーク(金市場)やスパイススークなど、アラビア情緒たっぷりのショッピングができる市場のそばを流れるドバイ・クリークでは、往年の渡し船が現役で稼働している。約20名乗りの船外機をつけた小さな木造船はアブラと呼ばれ、すれ違う船の姿を眺めていると、かつてアラブの商人たちで賑わった港町とはどのような景色だったのかと想像がかきたてられる。

ビジターにも開かれたモスク

イスラム教国であるドバイでは、公共の場で泥酔して騒ぐことが禁じられるなどの戒律がある。そんなイスラム教の文化に深く触れられるのが「アル・ファルーク・オマール・ビン・アル・カタブ・モスク」だ。色鮮やかな装飾が施されたモスクは、観光客でも見学可能。モスク内部ではコーランにも触れられ、写真撮影もOK。女性には民族衣装のアバヤも貸し出される。


(左)ゴールドスーク、(右)ル・ファルーク・オマール・ビン・アル・カタブ・モスク

文・写真=青山鼓 取材協力=ドバイ政府観光・商務局、トラフコ

この記事は 「Forbes JAPAN 100通りの「転身」」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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