つまり、あなたの子どもがオンライン対戦ゲーム『フォートナイト』に費やしている時間は、まったくの無駄にはならないかもしれないのだ。
eスポーツの成長は目覚ましく、調査会社ニューズー(Newzoo)の報告書によると、年間成長率は41.3%にも上っている。同社のピーター・ウォーマン最高経営責任者(CEO)によれば、2017年時点で3億6200万ドル(約400億円)のeスポーツ市場規模は2020年に15億ドル(1660億円)にまで成長し、観戦者の数は約3億人に増加する見通しだ。
これに対し、主要プロスポーツの2017年の市場規模は、約100年の歴史があるナショナル・フットボール・リーグ(NFL)が140億ドル(約1兆5500億円)、メジャー・リーグ・ベースボール(MLB)が約100億ドル(約1兆1100億円)、ナショナル・バスケットボール・アソシエーション(NBA)が70億ドル(約7800億円)余り、ナショナル・ホッケー・リーグ(NHL)が約40億ドル(約4400億円)となっている。
eスポーツの急激な成長が続けば、やがてプロゲーミングがプロスポーツの主要リーグの一部または全部を超えることになるだろう。各大学が対応を始めているのも、恐らくそれが理由だ。
筆者はNACEのブルックス事務局長とのインタビューで、最近の市場の成長状況、eスポーツ奨学制度、eスポーツの大学代表チームの生活について聞いた。
──eスポーツ奨学金を導入している大学は何校あるのでしょうか?
NACEには81機関が所属しているが、うち2校を除く全てに奨学制度がある。NACE以外では6つの大学代表チームの存在を把握しており、その全てで奨学金が提供されていると思う。
──成長のペースは?
昨年の今頃、NACEに所属する機関の数は24〜26だった。NACEはその前年の2016年7月、6機関が参加し設立された。それまでは、eスポーツのチームを持つ大学が1校から7校に増えるのに2年かかった。私たちの予想では、米国とカナダでは今年8月までにeスポーツ大学代表チームのプログラムの数が120となる見通しだ。