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結果的に、この「コンパスポイント」の活動が発展する形で2011年、クロスフィールズが誕生。現在、大企業社員を発展途上国のNGOや社会的企業に派遣する「留職プログラム」を手がけています。


近しい問題意識を持つ若手社会人たちのコミュニティ「コンパスポイント」

早くに起業する最近の若者と比べると、だいぶスロースタートかもしれません。ですが、後悔はしていません。最近の若者は周りが起業しているからと焦って、起業する人もいるみたいですが、それには違和感もあります。

大事なのは「一体自分は何をしたいのか」を徹底的に自問自答すること。起業は決して楽な道ではありません。覚悟なしに起業しても、どこかで必ず心が折れてしまいます。ただ逆に自分がやりたいことに向かっている確信さえあれば、どんな難局も乗り越えられるはずです。

世間には、自分の本質を探すのを諦めた人がたくさんいる

30 UNDER 30の受賞メンバーに選ばれているのは、何かしらの「自分自身の道」を見つけた人たちです。ただ、自分の道がまだ見つからないからといって、焦る必要はありません。

大事なのは、見つけようとするのを諦めないこと。人生が図形だとしたら、きれいな円を描こうと必死になる人は多いですが、大事なのはコンパスの軸になる中心点をもつことです。

軸を意識して毎日を生きていれば、その積み重ねによって、いつか立派な円を描けるようになる。中心点を見失わないようにする意識こそが大切。すぐに綺麗な線を描けるようになりたいと思ったり、他人の意見に耳を傾けすぎたりすることなく、中心から目を背けず探求を続けるのが一番大切です。

とはいえ、どうやって自分の道を見つければいいか。その答えがはわからない人は多いと思います。僕が大切にしているのは、「逆張り」をすること。なるべく人とは違う行動をとってみるんです。例えば、僕は周りの友人がみんな就職する中、青年海外協力隊に入りました。また、帰国後は多くの人が国際協力の道に進む中、ビジネスの世界に入りました。ほかの人とは違うことをやってみると、自分を相対的な視点から見つめ直し、自分が進むべき道が見えてくるんです。


マッキンゼー時代の小沼大地

また、マッキンゼーを辞めるときに当時の支社長から「君がマッキンゼーでこれから生み出すはずだったインパクトがどれだけ大きいかを忘れるな。ここを辞めて起業するからには、それよりも大きなインパクトを必ず出し続けるんだ」という言葉をもらいました。

このメッセージは、起業してからの僕にとって大きな財産になっています。20代のうちに自分が成果を測るときに立ち戻る基準ができたのは、とても大きかったです。

文=野口直希 写真=小田駿一

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