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アフリカのVCが見るローカルスタートアップ

Nataly Reinch / Shutterstock.com

テクノロジー界のジャイアント、グーグル、フェイスブック、マイクロソフト、アリババがこぞって投資を加速する「人類最後のフロンティア」アフリカ大陸。2050年にその人口は25億人に達し、数年以内にアフリカ大陸は世界の中で最も注目される市場になる。中国やインド、東南アジアのような巨大マーケット発展の歴史を考えると人口成長には経済の成長が常に伴ってきた。

現在アフリカでは、人口313万人が暮らすナイロビ(ケニア)や、2100万人のラゴス(ナイジェリア)のような大都市が生まれ、その高さを競うように日々続々と高層ビルが建設されている。しかし少し都市を離れるだけで、安定的な電気供給も、水も、銀行もないような地域が広がり、そこに全人口の約80%が農業を営みながら生活している。それが今のアフリカのリアルだ。

だがそのような環境下の人々も、1人1台スマートフォンやフィーチャーフォンを持っている。つまり生活に不可欠な電気や水のようなインフラ、テレビ・洗濯機といった生活を豊かにする機器よりも先に、携帯電話を基軸にしたテクノロジーが普及しているのだ。それがアフリカスタートアップにとってのビジネス機会であり、先進国とも過去の発展途上国とも全く違うイノベーションを期待される所以だ。

私は現在ケニア・ウガンダ・ルワンダの東アフリカ諸国を中心にリープフロッグベンチャーズというアフリカスタートアップへ投資する独立系ベンチャーキャピタルを運営している。リープフロッグとは、新興国の発展において先進国同様の段階的な進化を踏むことなく、途中の段階を全て飛ばして最先端に到達することを意味する。まさにアフリカ大陸への期待を表す言葉だ。

道路がないからドローンで荷物を運ぶ、病院がないから遠隔で診療する、銀行口座が作れないからモバイルマネーで送金する……日々彼らが直面している逼迫した課題に対し、スタートアップは既存のテクノロジーを駆使しながら“今”の時代に合った最適な社会システムの解を見つけていく。そうしてアフリカスタートアップが大陸全体の経済発展を実現させようとしているのだ。

農家の信用力をスコアリングするFintechスタートアップ

「これまで社会的信用力がなかった農家の人々がデジタルデータを活用し、自分の信用力を数値で示すことで生活レベルを急速に向上することができる」ルワンダ発のFintechスタートアップ、EXUUS社CEOのスティーブ・シェーマ氏はそう語る。

現在アフリカの農村部では各村に定期預金型の共同グループが複数存在し、グループ毎にメンバーが一つの箱に現金を共同で貯蓄する仕組みが普及している。毎週決まった時間に決まった場所に集まり、約300〜1000円を現金で貯蓄する。

もしメンバーが農地拡大や肥料の購入等を目的として、その貯蓄からローンを借りたいと申し出た場合は他グループメンバーの承認を受けてその貯蓄の中からローンを借り、利子をつけて返済するという仕組みだ。現在ルワンダ国内だけでも3万6571グループが存在し、1グループにつき平均10〜30人が加入している。

文=寺久保拓摩

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