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2018.08.14 07:30

創業期のスタートアップが「優秀な人材」を採用する秘訣とは?|森川 亮

C Channel株式会社 代表取締役社長 森川亮

C Channel株式会社 代表取締役社長 森川亮

C Channel社は、ファッション、コスメ、料理などで月間再生数6億回の日本最大級の女性向け動画メディア「C CHANNEL」を展開。20〜30代女性からの多くの支持を集め、中国をはじめとするアジア各国(計9カ国)における再生が半数を占めている。そんなC Channel代表取締役社長 森川 亮氏に、起業家に必要な素養、組織作りなどについてドリームインキュベータ下平が聞いた。(全5話)

会社の存在意義に「誠実に」向き合い続ける

──起業家の素養の3つ目である「誠実さ」の部分ですが、これが大切だと思われる理由をお聞かせください。

これまで色々な経営者を見てきましたが、お金を手にすると、私欲で様々なことに手を出す人がいるんですよね。マンションを買ったり、別荘を買ったり、変な投資をしてみたり。

「ビジョン」にもつながりますが、何のために会社をやっているのか、というのを誠実に想い続けられる人でないと人はついてきてくれません。やはり、経営者のことを社員やパートナーはしっかりと見ていますからね。

人に対して誠実というのも大切ですが、自分の想いに対して誠実というのも重要です。

──御社の場合、創業してからすぐにC Channelをリリースされています。これは周囲に対する「誠実さ」も意識されていたのでしょうか?

そこは意識していましたね。普通のベンチャーだと起業してから半年くらいはサービス開始に時間をかけるものですが、弊社の場合、会社スタートを発表してから10日目くらいにはC Channelをリリースしました。

理由としては、おそらく私が会社を立ち上げたとなると注目度は高いけれど、そのぶんプロダクトのロンチが遅くなった場合にバッシングされるリスクも高い。

創業していきなりそれでは、せっかく仲間になってくれた社員やパートナーが失望してしまうのではないかと思い、起業する前からプロダクトは戦略的に準備していましたね。



自社にマッチする人を見極める

──仲間集めで抑えるべきポイントをお教えください。

仲間集めにおいて一番難しいのが「本当にこの人でいいのか」という見極めの部分。肩書きや見かけの実績はあっても、実際はその人の部下が重要な仕事は全てやっていた、というのはよくある話です。

その点、私の場合は創業期に自分の信頼できる元部下を連れて来られたというのは良かったですね。一緒に働いたことがあるので、見極めを済ませた状態で仲間にすることができました。

これから起業を考えている人に対して言えることとしては、前職でいい仕事をしていないと、人はなかなかついてこないということです。どういう職場や仕事であっても、人に信頼される仕事の仕方をしないといけないよ、ということを伝えたいですね。
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文=下平将人 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

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