3. 不安さに慣れろ
シールズの訓練では初日に、不安な状況に慣れることを学ぶ。個人やチームが、自分が快適に感じる限界線を定期的に越えていけば、その領域は広がっていく。私の経験から言えば、魔法が起きるのは快適な範囲の外側だ。規律をもってこの哲学を実践すれば、それまで不可能と思っていたことが自分の日常の一部になる。
4. 私は逆境の中で成長する
私の座右の銘のひとつに、マーティン・ルーサー・キング牧師の次の言葉がある。「飛べなければ、走りなさい。走れなければ、歩きなさい。歩けなければ、腹ばいで進みなさい。でも何をするにしても、前に進み続けなければいけません」。私はこの言葉によって、シールズ訓練の過酷な「ヘル・ウィーク(地獄の1週間)」を乗り切ることができた。組織の文化にレジリエンス(回復力)を浸透させることができれば、逆境の中でも成長でき、競争相手に打ち勝つことができる。
5. 指示がないとき、私は自ら主導権を引き受け、チームを率い、ミッションを遂行する
シールズでは、全レベルの隊員にリーダーシップが求められる。私たちは、分権型指揮モデルに基づき機敏に行動する。リードすること、リードされることの両方を、全員が求められる。現在最も大きな成功を収めている組織ではこれと似たモデルを採用しており、従来型の階級組織を廃止する代わりに、それぞれが真の意味で権限を持つチームが集結したネットワークやエコシステムを導入している。これにより、エンゲージメントやリテンションが改善されるのだ。
6. 妥協のない誠実さは私の規準だ
誠実さと信頼は、生産性と収益性に直接かつ測定可能なインパクトを与える。そして、これも他と同じく、最初に始めるべきなのは組織のトップだ。だがこれは、階級や肩書、任期に関係なく、誰かが手本を示すことで実現するものであり、戦場の中と外の両方で実践されなければいけない。高い誠実性を保つ組織は、従業員と顧客のリテンションも高い。そしてこれはもちろん、収益につながるのだ。
7. 私たちは規律を求める
私たちが求めているのはイノベーションだ。現代の組織は、ほぼ常に起き続ける変化に直面している。より少ないリソースでより早い成長を達成し、過去に経験したことのない課題に対処する必要に迫られているため、独創性とイノベーションが必要とされているのだ。「これは私たちがずっと続けてきたやり方」という考え方は、もはや通用しない。変化を成功へ導くには、規律とイノベーション、そして集中力と最後までやり切る姿勢が必要不可欠だ。
8. 痛みを受け入れる
これは私のお気に入りだ。この思考回路がなければ、シールズ訓練は乗り切れない。訓練で最も過酷な日々もポジティブな考え方を維持できた者だけが、堂々と卒業式を迎えられる。私たちはビジネスで、かつて経験していないほど多くの困難に直面している。私の友人で、英医療機器メーカー、オプトスの副CEOであるクイン・ライズンが言うように、「組織の変化は、計画を伴う痛みだ」。
9. 私は決して戦いから離脱しない
私はこの人生哲学を信じ、自分の腕にラテン語のタトゥーにして刻んでいる。この言葉に説明はいらないだろう。
これら9つの哲学のひとつでも共感するものがあれば、チームのメンバーと共有してほしい。さあ、今すぐ実践を!