ビジネス

2018.08.10

成長する市場を見極めるコツは「過去のトレース」|森川 亮

C Channel代表取締役社長 森川 亮

C Channel社は、ファッション、コスメ、料理などで月間再生数6億回の日本最大級の女性向け動画メディア「C CHANNEL」を展開。 20〜30代女性からの多くの支持を集め、中国をはじめとするアジア各国(計9カ国)における再生が半数を占めている。 そんなC Channel代表取締役社長 森川亮に、起業家に必要な素養、組織作りなどについてドリームインキュベータ下平が聞いた。(全5話)

終わることのない、勉強の日々

──起業家の素養の2つ目、「事業力」については、どのように磨いてこられたのでしょうか?

これは勉強しかないですね。

具体的には、様々な会社やビジネスモデルを観察し、「その会社がなぜ成長したか」「成功/失敗するまでの過程においてどういう課題があったか」「最近伸びている事業はどう伸びていて、どう収益が上がっているか」等です。私はそういったことを、常に勉強しています。

勉強を続けられる人は、事業に対して情熱がある人です。ちょっと儲かると「こんなものか」と思考停止してしまう経営者も多いものですが、少しの成功にも緩まずに、大きな課題解決に向けて自分を追い込んで勉強し続けるには、情熱が不可欠だと思います。
 


──ゼロから多くのユーザーに愛されるサービスを立ち上げる秘訣をお教えください。

これも秘訣というのはなくて、サービスにとことん向き合い続けるしかないですね。朝から晩まで、毎日毎日考え続ける。その中で光が見えるかどうか、ではないでしょうか。

C Channelの場合も、勉強でいろんな国の事例を見る中で、たまたま「分散型動画メディア」「How to 動画」に可能性を見いだすことができたんです。そこに到るまで半年かかりました。

ここで一つ大事だと思うのは、「変なこだわりを持たないこと」です。

最初に始めたことって、だいたい失敗しますよね。でも失敗した時に、そのことをあまり引きずらないこと。何故ダメだったのかを考えて、他の可能性があるのだとしたら、すぐさまピボットして実行してみる。

サービスにとことん向き合い続けて、考える。ただし、サービスを立ち上げてからは過去の判断にこだわるのではなく、柔軟に変化し続けて前に進む。これがゼロからサービスを立ち上げる際には重要かなと思います。
次ページ > グロースさせる段階での秘訣

文=下平将人 提供元=Venture Navi powered by ドリームインキュベータ

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事