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公道を走るウェイモの自動運転車 (courtesy of Waymo)

グーグルを傘下に持つアルファベットの自動運転開発企業「ウェイモ」は、まだ商用オペレーションを開始していない。しかし、モルガン・スタンレーはウェイモが自動運転分野をリードする企業になると予測している。

モルガン・スタンレーのアナリストのAdam Jonasは約1年前に、ウェイモの企業価値を750億ドルと見積もっていたが先日、その評価額を1750億ドル(約19兆4000億円)という驚異的な水準に引き上げた。Jonasはウェイモが乗車サービスやライセンシングで膨大な利益をあげるとみているが、最大の収益源となるのは自動運転トラックや物流分野であり、この市場からの売上は900億ドルにも及ぶと想定している。

ウェイモは現在、アトランタで自動運転トラックの実験を進めている。Jonasは先日公開したレポートで、ウェイモが将来的に世界3.1兆ドル(米国では約9000億ドル)の物流市場の80%を握る可能性があると指摘した。

「自動運転車両は将来的に、物流分野のラストワンマイルの速度を向上させ、コスト削減の効果をもたらす。現在のように巨大な物流拠点から配送するのではなく、地元の小売店から消費者に直接モノが届けられるようになる。ウェイモの技術は結果的に、アマゾンではなく伝統的な小売店の競争力を高めることになる」とJonasは述べた。

ウェイモは現在、フェニックスでロボットタクシーの実験を進めており、既に400名が無料でサービスを利用した。しかし、同社は年内にはこのサービスでの課金を開始する。グーグルの自動運転プロジェクト出身のCEO、John Krafcikが指揮をとるウェイモは、4つの分野に注力するとしている。

ロボットタクシーサービスや、トラックを用いた物流事業、他の交通サービスと連携した移動サービスの提供、さらに自動車メーカー向けの技術提供だ。ウェイモは先日、フェニックスの公共交通機関「Valley Metro」との提携もアナウンスした。

ウェイモの最大のライバルといえるのはGM傘下の「Cruise」で、中国のバイドゥもアポロプロジェクトと呼ばれるオープンソースの取り組みで勢力を拡大中だ。また、スタートアップ企業の「Zoox」もロボットタクシー分野で存在感を誇る。

さらに、テスラのイーロン・マスクも先日、独自のAIチップを開発し、自動運転テクノロジーを磨き上げていくと宣言した。

しかし、モルガン・スタンレーはこの分野でウェイモが主要なポジションをとることに自信を深めており、先日はアルファベットの目標株価を1400ドルから1550ドルに引き上げた。

ウェイモの乗車サービスの潜在的価値は800億ドルに及び、自動車メーカーへのライセンシング分野の価値は70億ドルに達するという。

「現在の状況は、インターネットの初期に検索分野でグーグルが基盤を確立したのと類似している。当社の推測では、ウェイモは既に世界の自動車メーカーの半数以上と交渉中であり、自動運転車両の技術支援を進めている」とJonasは述べた。

編集=上田裕資

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