医師のメディカルチェックを受けながらステイできるホテルや、インド大陸の伝統医学をもとにしたアーユルヴェーダ、ヨガやメディテーションなどのプログラムが充実したヘルスリゾートなど、各地でさまざまなプログラムが展開されています。
そんな中、比較的手軽にウエルネスを体験できるのが「ビオホテル」です。ビオホテルとは食からコスメ、内装や使用エネルギーまで、Die BIO HOTELS(ビオホテル協会)が定めた厳しいBIO基準をクリアした、究極のオーガニック&サステナブルホテル。ドイツをはじめ、オーストリア、イタリアなど世界に約90軒(2018年8月現在)存在します。
ビオホテル協会は、環境保全やオーガニックに対して強い関心のあるホテルや生産団体によって発足した組織で、本部はオーストリア・チロル地方に位置。オーガニックやサステナビリティを軸にしたエコホテルの普及を推進しています。
ナチュラル×ラグジュアリーの上質な空間
今回訪れたのは、ビオホテル協会本部の隣町オプシュタイクにある4ツ星ホテル「Holzleiten(ホルツライテン)」。最近日本でもブームになっているサウナをはじめ、プール、マッサージなど、特にスパウエルネス分野に力を入れたビオホテルです。
アルプスの山を背景にしたホルツライテンはインテリアもハイセンス。食事は100%オーガニックの食事だ
シンプル&ナチュラルをコンセプトとしたインテリアは、木や石といった自然素材を多く使用しながらも、ラグジュアリーな空気感が漂い、高いクリエイティビティを実現。「静かな時間を過ごしたい」と望むゲストのため、約40室ある部屋はすべて2人用で、ファミリータイプをあえて作っていないところにも、ウエルネスを掲げるホテルのこだわりを感じます。
「何もしない」という最高の贅沢
ホルツライテンのウエルネスサービスのメインは、広大なサウナスペース。3種類のサウナをはじめ、ヨガやマッサージのプログラムが受けられる部屋、休憩室が3部屋と、かなりの充実ぶり。それぞれのサウナの壁には、干し草や花びらなどホテル近郊の植物が埋め込まれていて、サウナに入りながらその香りを楽しむことができます。
これらの植物が無農薬栽培であることはもちろん、接着にもケミカルな接着剤を使わず、天然のタンパク質・カゼインを使用するなど、自然のものを活かすことを徹底的に意識しています。
写真左上から時計回りに)モダンなデザインの新設サウナ棟、サウナスペース内ラウンジ、壁に干し草や花々が埋め込まれた休憩室とサウナ
最も大きな休憩室は全面ガラス張りで、ベッドに寝転がるとアルプスの山が綺麗に見えるように設計されており、訪れたゲストたちはベッドの上で思い思いの時間を過ごしていました。