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2018.08.06

シリコンバレーの起業文化を支える知られざる「エンジェル投資協会」

Joseph Sohm / Shutterstock.com


シリコンバレーのスピード感

LSAのメンバーには、元ヘルスケア系大企業の幹部、スタートアップからのエグジット経験者、また医師も多くいます。シリコンバレーということでスタンフォードの出身者が多いのはもちろんなのですが、驚くのは、現役のスタンフォードの博士や医師がフェローという形で、ディールをデューデリジェンスしていることです。

本当に現場で必要な薬、実際に役立つ医療機器をつくろうとしているか、スタンフォードの博士や医師の方々が精査し、良いと思ったスタートアップについての最新情報を、毎日のようにメールで会員に送り届けてくれるのです。

そして、月に数回ランチミーティングや勉強会が開かれ、さらに3カ月に一度ディナーパーティーが行われ、5社ほどに絞られた注目のスタートアップが会員145名の前でピッチをします。

そのときにはすでにリードインベスターも会員の中で決まっているケースも多く、彼らの解説も含めビジネスとテクノロジーの両方から、より理解を深めることができます。その上で投資を希望するメンバーのためには、翌日にランチミーティングがセッティングされる。まさにシリコンバレーのスピード感です。

圧倒的な専門性とスピード感。日本でも、このような分野に特化したエンジェル投資協会やアクセラレーターをつくる時期に来ているのではないでしょうか。

連載 : イノベーション・エコシステムの内側
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文=森若幸次郎

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