ビジネス

2018.08.05 11:00

米国初の「1兆ドル企業」アップルから小売業者が学べること


3. 実店舗を「目的地」にする

元バーバリーCEOで現在はアップルのリテール部門担当シニア・バイス・プレジデントであるアンジェラ・アーレンツの下、アップルは昨年から主要店舗の再設計に乗り出した。アーレンツはアップルストアを「街の広場」に作り変えることについて、顧客が音楽から写真までさまざまなトピックについて学べる場所にすることだと説明している。

今年6月に開催された「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」で行われたイベントに出席したアーレンツは、「向こう5年の間に、75%の消費者がオンラインで買い物をするようになると見込まれる。だが、それでもビジネスの75%は実店舗で行われているだろう」語った。

「…小売業は死なない。進化し続けることが必要だ。単に売るということだけではなく、より多くの目的にかなうものにならなければいけない」

4. ウェアラブルは「流行に終わらない」ことを理解する

第3四半期の売上高に最も貢献したのはiPhoneだった。だが、クックCEOが「ウェアラブル」と呼ぶApple Watch(アップルウォッチ)とワイヤレスヘッドホンのAirPods(エアポッド)、ヘッドホンのBeats(ビーツ)の売上高も同期、前年比60%以上の増加を見せ、100億ドル以上に達している。

クックによれば、Apple Watchの売上高は45%近く増え、AirPodの需要の伸びは"天井知らず"だ。さらに、「アップル製品を購入する多くの顧客は、全てをすぐに使うわけではなくても、アップルのエコシステムに含まれるさまざまな製品を購入している」という。

──そう、「エコシステム」だ。これは、小売業界における重要なバズワードだ。アマゾン・ドットコムがそのエコシステムを通じて何を得たか、考えてみてほしい。

編集=木内涼子

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