部下を大切にするのが良いリーダー チームを鼓舞する3つの方法

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気遣いから信頼が生まれ、信頼からは忠誠心が生まれる。忠誠心があれば、良い人材が会社に残り、会社を大事にしてくれる。ハーバード・ビジネス・レビュー誌に掲載された記事「Good Bosses Create More Wellness Than Wellness Plans Do(良い上司には、健康増進計画より大きな健康改善効果がある)」によると、リーダーと良い関係を築いている従業員の方が士気やパフォーマンスが高く、チームのためより一層努力をする可能性が高い。

従業員を大切にしていることを示す方法は他にもある。私の顧客企業のあるCEOは、30人のリーダーを集めたリーダーシップ開発研修のキックオフで必ず「私は皆さんと皆さんの成長を大切にしています。このプログラムを通し、当社だけでなく、皆さんのこれからの人生で起きるさまざまな出来事に対する備えができることを期待しています」と話す。

彼のコミュニケーションは、誠実で明確だ。また彼は、言葉を実際の行動でも示している。度重なる調査で、従業員が同社の企業文化とCEOのリーダーシップを高く評価し続けるのも当然のことだ。

従業員を大切にしていることをリーダーが示す方法は次の通り。

1. 個人的な関係を築く

従業員の生活に関心を寄せ、質問してその答えを熱心に聞く。誕生日や記念日、家族の名前、重要な人生の出来事など、チームメンバーの重要情報を覚える。覚えられなければ、書き留めてもよい。何より大事なのは、チーム全員と個人的なつながりを築くこと。毎日、誰かについての新たな情報を得るよう努め、新入社員とは必ず知り合う。

2. 従業員に自身の貢献を理解させる

従業員に対し、自分が会社にどのように貢献していると思うか尋ねる。また逆に、従業員の実際の貢献に関して、あなたの考えを共有する。誰しも、自分の努力には意味があり、費やした時間や労力、創造性が何か大切なものにつながっていると感じたいものだ。各自のチームへの貢献を理解させれば、部下は仕事と大きな目標達成に一層精を出すはずだ。

3. 従業員にとって重要なことを評価する

仕事で測定される指標の大半は、個人的には意味がない。業績は、上級役員や投資家には役立つが、前線の監督者の役にはあまり立たない。1日の終わりに、従業員が今日の仕事の成功具合を理解するには何が必要だろう。

顧客サービスで働いている人には、その日接客した顧客の数と笑顔の数、または良いやりとりとその成果などの指標を使えばよいかもしれない。意義のある測定基準を考えるには、各従業員と時間をかけて考えることが必要だが、これは価値のある活動だ。

リーダーにとって、チームを大事にしていることを示すのは必ずしも大きな負担とはならない。それでもこれは、毎日の優先事項の一つとなるべきものだ。小さなことから始め、実践しながら学びを深めれば、大きな効果が出るはずだ。

翻訳・編集=出田静

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