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2018.08.05 09:00

各国リーダーの「専用車」、価格や装備はどう違う?

トランプ大統領を乗せたキャデラック・ワン(Photo by Dan Kitwood/Getty Images)

トランプ大統領を乗せたキャデラック・ワン(Photo by Dan Kitwood/Getty Images)

自動車は大半の国において、重要なステータスシンボルだ。それを考えれば、各国のリーダーが専用車選びに細心の注意を払うのは当然のことだろう。ただ、どのような専用車を好むかは、国によって大きく異なる。

一般的なモデルが選ばれる国がある一方で、安全性を最優先に考え、装甲板や防弾ガラスを備えた頑丈な車を選ぶ国もある。式典用の車両らしい雰囲気を持つビンテージカーを選ぶ国も多い。

また、中国や米国のように国家元首の専用車を自国製にすることは、その国の自動車の質の高さや精巧さを人々に示すことにもなる。

中国の習近平国家主席は、価格およそ80万ドル(約8900万円)で、国産車では最も高価な「紅旗(ホンチー)L5」を専用車にしている。重量およそ3トンで全長は約6メートル。ドアハンドルには翡翠が使われている。

恐らく世界で最も有名かつ象徴的な国家元首の専用車は、米国の「キャデラック・ワン(ザ・ビースト)」だろう。現在使用されているザ・ビーストには厚さ約13cmの防弾ガラスが採用されているほか、対戦車ロケット弾や化学兵器による攻撃にも耐え得る構造になっている。さらに、それでも攻撃を免れなかった場合のために、車内には大統領と同じ型の血液およそ950mlが常備されている。

一方、ローマ法王はこれまで複数の自動車メーカー(フィアットやキア、メルセデス・ベンツなど)が提供する専用車「パパモビル」を使用してきたが、フランシスコ法王は歴代の法王たちと異なり、簡素な生活スタイルを好む。このことは、法王に選出された直後、パパモビルではなく法王庁関係者らとともにミニバスで移動していたことからも明らかだ。パパモビルに乗らなければいけないとき以外は、自身の所有する走行距離17万kmの1984年型のルノー4を、自ら運転している。

以下、調査会社スタティスタ・リサーチとビジュアル・キャピタリストのデータを基に、各国リーダーの専用車のモデルと価格を紹介する(左から、氏名・職位(国名)/専用車(生産国)/価格*:ドル)。

・ フランシスコ法王(バチカン市国)/ルノー4(フランス製旧車)/3500ドル(約39万円)

・ エマニュエル・マクロン大統領(フランス)/DS 7 (フランス製)/3万1500ドル

・ セルジョ・マッタレッラ大統領(イタリア)/ランチア テージス(イタリア製)/3万3000ドル

・ 金正恩朝鮮労働党委員長(北朝鮮)/メルセデス・ベンツ 600ランドレー(ドイツ製・旧車)/4万1600ドル

・ ウラジーミル・プーチン大統領(ロシア)/アウルス セナート/16万ドル**

・ アンゲラ・メルケル首相(ドイツ)/メルセデス・ベンツ S600(ドイツ製)/19万6000ドル

・ 女王エリザベス2世(英国)/ベントレー アルナージ(英国製)/30万ドル

・ 国王フェリペ6世(スペイン)/ロールス・ロイス ファントムIV(英国製・旧車)」/75万ドル**

・ 習近平国家主席(中国)/紅旗L5(中国製)/80万ドル

・ ドナルド・トランプ大統領(米国)/キャデラック・ワン(ザ・ビースト、米国製)」/150万ドル**

* ベースモデルの場合の生産国での販売価格。旧車の価格はインフレ調整していない
** 推定価格

編集=木内涼子

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