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台湾とアジア地域に関するあまり知られていない話題をカバー

Photo by S3studio/Getty Images

アップルは先日、中国で再生エネルギーの使用をサプライチェーンに広げるためのファンド「チャイナ・クリーン・エネルギー・ファンド」の設立を宣言した。アップルの動きは大気汚染の問題への対処を迫られる中国政府を支援することになる。

現状で10社の中国のサプライヤーがこのファンドへの参加を表明。台湾の「Catcher Technology」や「Compal Electronics」「Pegatron」「Wistron」もこのファンドに加わった。

台北の市場調査企業「EnergyTrend」のLions Shihは次のように述べる。「企業らは将来的なアップルとの取引を念頭に置き、ファンドに参加している。安定的な受注を受けるためにファンドへの参加は必須の選択だ」

調査企業「カウンターポイント」のデータでは2018年第1四半期の中国におけるアップルのシェアは13%で、ファーウェイやOppo、Vivoなどの中国メーカーに次ぐシェアだった。しかし、米中の貿易戦争の懸念が高まるなかで、中国での売上は今後減少する可能性もある。

アップルCEOのティム・クックは今年4月、環境保護にコミットしていく姿勢を明らかにした。製品には環境にダメージを与えない素材の使用を進め、製造現場ではリサイクルを推進していくとクックは述べていた。「アップルが再生エネルギーの使用を製造現場に広げていくのは自然な成り行きだ」とShihは話す。

クリーン・エネルギー・ファンドには23社が参加し、今後、再生可能エネルギー使用を100%にまで高めることを目標とする。ファンドの資金を用い、中国で1ギガワット相当の再生可能エネルギーを生み出すことを目指している。

市場調査企業「ガートナー」のTracy Tsaiは、「アップルと仕事をしたいサプライヤーは、彼らとこの戦略を共有することを迫られている」と述べた。

台湾のPegatronはファンドの参加にあたり「クリーン・エネルギーは消費者の間でトレンドとなりつつある」と述べた。同社はアップルからの受注額を明かしていないが、調査企業「Gap Intelligence」は「台湾のサプライヤーにとってアップルは無視できない存在だ」と述べた。

アップル製品の組み立てを担う工場やサプライヤーらは昨年、iPhones 8やX関連の受注で大幅な増収を見込んでいた。Pegatronの2017年の営業収益は1.19兆台湾ドル(389億ドル)で、前年をやや上回った。しかし、利益は前年の220億台湾ドルから2017年には160億台湾ドルに減少していた。

編集=上田裕資

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