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シェアリングエコノミーは評価下落

特に大きな下落が予想される領域がシェアリングエコノミーだ。国営の新華社通信は、最近の社説でシェアリングエコノミー企業の多くが利益の見込めないサービスを次々と立ち上げていると批判した。同社が例に挙げた中国版Airbnbの「Zhubaijia」は、競争環境の激化や運営コストの上昇により2016年には8700万元(約14億円)の赤字を計上した。

Zhubaijiaは新興企業向け株式市場「新三板」に上場していたが、2017年の年次報告書を期限内に開示できなかったため、上場廃止に追い込まれた。他の大手シェアリングエコノミー企業の多くも事業縮小を余儀なくされている。北京本拠の自転車シェアサービス大手「ofo」はこの2年で海外進出を加速させていたが、米国の社員の大半を解雇して中国市場に専念することを明らかにした。

ファンドからの調達が困難になる中、美団点評や創業3年のeコマース大手「Pinduoduo(拼多多)」を含む多くのテック企業がIPOによる資金調達を目指している。しかし、先日株式上場を果たしたスマホメーカー「シャオミ(Xiaomi)」の時価総額は当初目標の1000億ドルの半分程度にとどまり、後に続くテック企業も低調なIPOになることが懸念される。

ブロックチェーン企業は活況

それでも、中国のスタートアップブームが終焉を迎えた訳ではない。CB Insightsによると、2017年9月時点での中国発ユニコーンの数は55社で、米国に次ぎ2位だ。また、「アント・フィナンシャル」は6月に140億ドル(約1.6兆円)の巨額調達を完了し、ウーバーを抜いて世界で最も評価額の高い未公開企業となった。

投資家は、ブロックチェーン領域への投資には前向きのようだ。中国政府は昨年、違法な調達行為を取り締まるためにICO(イニシャル・コイン・オファリング)を禁止したが、ブロックチェーン技術そのものは今後も大きな可能性を秘めている。ブロックチェーンは金融や不動産などの業界で効率性を飛躍的に高めることが期待されている。投資家らは、ブロックチェーンの領域から次のビッグビジネスが誕生すると見込んで、積極的に投資を行っている。

「ブロックチェーンは、中国において次の破壊的なテクノロジーになるだろう。まだ時間はかかるが、幅広い市場において大きな可能性を秘めた技術だ」と清華大学が設立したベンチャーキャピタル「Tsing Ventures」 でパートナーを務めるLi Yaoは述べている。

編集=上田裕資

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