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I write about interesting Chinese companies

Rawpixel.com / Shutterstock.com

中国ではこの数年、記録的な規模の資金がテクノロジーセクターに流れ込み、スタートアップの評価額が高騰している。しかし、ここにきて資金の流入が滞り始めており、ベンチャーキャピタルや調査会社は「資金調達の冬」の到来を警告している。

香港で開催されたフォーブスの「アンダー30サミット」で、受賞者や投資家らが今年後半にはスタートアップの評価額が「より合理的な水準に下がる」と述べた。調査会社「Zero2IPO」によると、中国では未公開企業向け投資額が2017年にはGDPの1.5%に相当する1.2兆元(約19.7兆円)に達したといい、スタートアップ投資はバブルの様相を呈していた。

「中国では資金が有り余っている。大して優れていない企業でも調達ができ、優れた企業は莫大な金額を集めている。いくら優秀でもそれだけの価値があるかは疑問だ。明らかにバブルだ」と15億ドルの資金を運用する「Bertelsmann Asia Investments 」のWilliam Zhaoは話す。

しかし、中国政府が金融リスクの回避を模索し始めた中、投資環境は大きく変わり、ベンチャーキャピタルは資金調達に苦労し始めている。これまで、ベンチャーキャピタルにとっては金融機関が大きな調達源となってきた。しかし、アーリーステージのスタートアップはリスクが大きく、中国政府は今年4月に銀行によるハイリスク投資を抑制するため、資産運用業務に新たな規制を設けた。

Zero2IPOによると、今年1〜3月のベンチャーキャピタルやプライベートエクイティファームの調達額は前年同期比30%減の2060億元(約3兆3800億円)だったという。北京本拠の投資会社「CEC Capital」のWang Ranは、ベンチャーキャピタルによる投資額が年末までに最大80%減少し、スタートアップの評価額は30%減少する可能性があると指摘している。

「多くのファンドは調達に苦戦している。投資家は投資戦略に慎重になっており、多くのスタートアップの評価額が下落することは間違いない」と投資会社「CEC Data Capital」のPatrick Songは述べている。

編集=上田裕資

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