あなたは知っている? 日焼け止めに関する5つの「迷信」

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日焼け止めがスキンケアにとっていかに大切かは、よく知られるようになった。しかしそれでも、日焼け止めの使用法と効能については、多くの間違った認識が残っている。

私は、日焼け止めとスキンケアについて広まる誤解の数々を解くべく、オンライン医療サービス「ドクター・オン・デマンド(Doctor On Demand)」のトニー・ユアン医師を取材した。

1. 「曇りの日は日焼け止めを塗らなくてよい」

外出するときは必ず、日焼け止めを塗る必要がある。天気が雨でも、曇りでもだ。有害な紫外線A波(UVA)と紫外線B波(UVB)は雲によって遮断されず、肌まで到達してしまう。

ユアン医師は「皮膚がん基金(Skin Cancer Foundation)によると、肌に浸透し皮膚がんを引き起こす紫外線のうち、雲が遮断するのは25%以下。曇りの日は涼しく感じられたとしても、肌はUVAとUVBの大部分を吸収してしまう」と指摘する。日焼け止めは、その日の天気にかかわらず塗る必要がある。

2. 「水中では日焼けしない」

「これは完全に間違い。UVBは水を透過できる。水深が浅ければなおさらだ」とユアン医師。さらには「日光は水面で反射するため、体のうち水面より上にある部分は、より強力な紫外線にさらされている」という。そうなると、サンバーン(炎症や痛みを伴う重度の日焼け)が起きてしまう。

また、車の窓も紫外線防止効果はない。UVBはガラスで遮断されるかもしれないが、UVAから肌を守るためには日焼け止めが必要だ。米国皮膚科学会(AAD)は、保護効果を最大にするには、少なくともショットグラス1杯分の日焼け止めを体に満遍なく塗ることを勧めている。

3. 「SPF値が高ければ、丸1日効果が持続する」

SPF値が高い日焼け止めを1日1回塗るだけでは足りない。「SPF値は、その日焼け止めが2時間の間にUVBをどれだけ遮断し、肌への害を防いでくれるかを示すもの。その後、保護効果は急激に下がってしまう」とユアン医師は説明する。そうなれば、肌は有害な紫外線に過度にさらされてしまう。

ユアン医師は、日光にさらされるときは2時間ごとに日焼け止めを塗り直すことを勧める。また、米国で通常販売されている日焼け止めはUVBしかカットしてくれない。肌をUVAからも効果的に守るためには「broad-spectrum(広範囲)」と書いてあるものを購入すること。(編集者注:日本ではUVA防止効果を示すために「PA」が使われている)
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編集=遠藤宗生

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