そんなことがあり得るのかと思ってしまうが、セキュリティ専門家のBrian Krebsは、実際にこのような犯罪が起きていると指摘する。封筒には中国の消印が押されており、アメリカの連邦政府や自治体宛てに送られてきているという。
同封された長文の書面には花火やパレード、映画産業についての言及があるが、何が言いたいのか今一つ分かりづらい。
もしかしたら犯人の狙いは、受け取った人を混乱させることなのかもしれない。その結果、同封されたCDをわけも分からずコンピュータに挿入してしまう人もいるだろう。2016年に行われた調査では、公共の場に置かれていた持ち主不明のUSBをコンピュータに挿してみると答えた人は実に50%にも上るのだ。
Krebsによると、複数の州政府の資料課や史学会と文化交流課宛てに問題のCDが届いたという。ハッカーたちは、より重要なターゲットを偵察するために、マルウェアを仕込んでも発見が遅れそうなコンピュータを狙っているのかもしれない。あるいは手っ取り早く稼ぐため、簡単に騙せそうなターゲットを狙ったランサムウェアなのかもしれない。
犯人の狙いはわからないが、こういった怪しいCDを政府機関の職員がコンピュータに挿入してしまわないことを願うしかない。