マークは自社の最高財務責任者(CFO)に対し、財務方針の設定方法について口出しするだろうか? しないだろう。そんなことをされれば、CFOも我慢ならないはずだ。あなたも、採用プロセスに関するマークのマイクロマネジメントにそう長くは耐えられないだろう。あなたは少しずつ、自分の力を行使するようになっていく。
あるいは、何も言わずに失業中の候補者の面接(と採用)に着手してもよい。マークは、自分が失業者の採用を問題視していたことなど忘れてしまうかもしれない。
CEOは誰もが何らかの懸念を抱えている。そうした懸念には、合理的なものもあれば、そうでないものもある。人事部長としてのあなたの仕事のひとつは、CEOに対して、自分の職務については気にかけなくてよいと、穏やかながらも根気強く伝えること。CEOは他のことに集中すればよい。あなたを引き止めておきたいのであれば、CEOは口出しをせず、あなたに本来の仕事をさせるべきだ。
マークがこのメッセージを受け入れなければ、あなたは今よりも良い職場に移るしかない。それはマーク次第であり、あなたが気に病むことではない。世の人事部長にとっては幸運なことに、助けを必要としているCEOはそこら中にいる。