一般的に、先進国の大半では失業給付によって確実に、失業中にも安定的な収入が得られると考えられている。だが、経済協力開発機構(OECD)の加盟国中24カ国に関するデータを分析したところ、これら各国で失業給付を受けている求職者は、実際には少ないことが分かった。受給者は24カ国の平均で、25%未満となっている。
失業保険制度は国によって大きく異なるが、これら24カ国のうち、受給者の割合が最も高かったのはフィンランド(63.7%)だった。一方、最も低かったイタリアでは、受給者は8.4%にとどまっている。
各国の失業者のうち、手当を受給している人の割合は以下のとおりとなっている(OECD一部加盟国のみ紹介、データは2016年)。
・フィンランド/63.7%
・ベルギー/60.0%
・フランス/42.0%
・スイス/36.1%
・オーストラリア/34.6%
・スペイン/27.6%
・英国/26.1%
・スウェーデン/21.0%
・米国/12.4%
・イタリア/8.4%