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「仮想通貨」マーケット実況 

Marian Weyo / Shutterstock.com

先週末からここまでのビットコイン価格は、上への動きを強めており90万円台を回復する場面が見られたが、日本時間27日(金)早朝に92万円台から87万円台まで下落する場面が見られた。足元の上昇要因と見られていたビットコインETF(上場投資信託)への思惑が、やや沈静化したことが原因である。

話題となっていたビットコインETFに関して軽くご説明したい。

シカゴオプション取引所(CBOE)が申請しているビットコインETFの承認か拒否かの判断が、8月10日前後に下されるとのニュースが7月上旬に報じられた。これは、SECが出した文書にてスケジュールが明らかになった。文書が出された日は6月26日であるため、その45日後、もしくは90日後(延長された場合)には、発表されるとの思惑からビットコイン価格を押し上げる格好となった。

ビットコインのETFに関する話は、これまでもビットコイン価格を動かす材料となってきた。ビットコインのETFが誕生すると、値動きが大きいビットコインの売買は怖くてできない投資家が「ETFだったらやってみよう」というロジックで売買する可能性はある。全ての投資家が「買い」でスタートするわけではないが、売買できる選択肢が増えることで極端な値動きは徐々に減少し、適切な投資対象と多くの投資家がみなす可能性はあろう。

一部の投資家の積極的な売買によってボラタイルな価格形成となるのも魅力ではあるが、多くの投資家が安心して参加できる市場は、仮想通貨市場が成長する必要な一歩となる。

そのようななか、世界的に著名な仮想通貨投資家(仮想通貨取引所の運営者でもある)のウィンクルボス兄弟が承認を求めていたビットコインETF「ウィンクルボス・ビットコイン・トラスト」の不承認を再び決めたとSECが公表。完全に却下したわけではないが、投資家保護の観点がまだ、十分ではなく、SECは依然、ETFの承認に慎重で時間をかけて判断していく方針のようだ。

ウィンクルボス兄弟は、昨年3月の却下に続く結果となったことから、思惑先行で上昇していたビットコインは上げ一服となっている。

ビットコインETFについては、上記の通り多くの申請があがっているが、ウィンクルボス兄弟の申請が却下されたことはネガティブな材料といえよう。引き続きCBOEによるビットコインETFの申請が心理的なサポートになりそうだが、今回の発表を受けて、ビットコインの価格は頭をおさえられた感はある。CBOEによる申請の結果が出ると言われている8月10日まで90万円前後でのもみ合い相場となりそうだ。想定レンジは85万円から93万円とする。

連載:「仮想通貨」マーケット実況
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文=田代昌之

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