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2018.07.28

大麻売店もある米巨大フェス会場で進む「豪華ホテル建設」

gpointstudio / shutterstock

カリフォルニア州インディオの砂漠地帯、コーチェラ・ヴァレーに巨大なリゾートホテルが出現する。

1週末で10万人以上を動員する世界最大級の音楽フェス「コーチェラ・ヴァレー・ミュージック・アンド・アーツ・フェスティバル」や、その姉妹フェス「ステージコーチ」「デザート・トリップ」の開催地として知られるこの地域は近年、訪問者が激増している。

しかし、インディオにはホテルやモーテルが少なく、また車で45分のパーム・スプリングスでは市が短期間の民泊を規制する動きもあることから、大型宿泊施設の建設が待ち望まれていた。

今年の秋、コーチェラ・フェスなどの会場であるエンパイア・ポロ・クラブのすぐそばにオープンする予定の「ホテル・インディゴ(Hotel Indigo)」は、敷地約14万1000平方メートルの広大なリゾートだ。目玉は約930平方メートルの大型プールで、40度の猛暑日でも宿泊客が涼しく過ごせるよう、冷たい塩水で満たされる。プールサイドにはカクテルラウンジやDJブース、ファッションショー用のキャットウォークが作られるという。

そして、そのプールを取り囲むように建つのが51のコテージだ。いずれもゆったりとしたサイズで、2部屋から6部屋を擁する(合計部屋数は250)。その他、リゾート内にはスパ、ジム、ヨガスタジオ、複数のレストラン、さらにコンサートも開ける約4万5000平方メートルの芝生の広場が完備され、敷地を一歩外に出ると、音楽フェスには欠かせない大麻の販売店もある。

広場は高さ3.7メートルの防音壁で囲まれ、この地域では例外的に午前4時までイベントを開催する許可を得ている。

また、プライベートエリアがラスベガスを彷彿とさせるスタイルであるのに対し、宿泊者以外も入れるパブリックエリアはクォンセット・ハット(世界第二次大戦中に多く作られたかまぼこ型の兵舎)にインスパイアされた空間になるという。

豪華ホテルの建設ラッシュ

同ホテルはインターコンチネンタルホテルグループのブランド「ホテル・インディゴ」チェーンの一つで、運営はハイゲイトホテルが行う。デザインはクリスティ・ハンソンらが手がけ、出資にはロサンゼルスの不動産投資家スチュアート・ルビンなど、複数のセレブリティも関わっているとされる。

この「ホテル・インディゴ」に比べるとフェス会場から少し離れるが、近郊の街でもホテルの建設や改装が相次いでいる。昨年11月、パーム・スプリングスに7階建て153部屋の「キンプトン・ローワン(Kimpton Rowan)」が、今年3月にはパームデザートに3階建て150部屋の「ホテル・パセオ(Hotel Paseo)」がオープン。

また、パーム・スプリングスの「ハード・ロック・ホテル(Hard Rock Hotel)」は名前と経営をかつての「ホテル・ゾーソー(Hotel Zoso)」に戻して再スタートを切り、「サンズ・ホテル・アンド・スパ(the Sands Hotel and Spa)」も有名デザイナーのマーティン・ローレンス・ブラードの手によって改装された

もちろん、フェスの参加者はマリオット・インターナショナルがエンパイア・ポロ・クラブに設営する豪華なグランピング施設に泊まることも可能だ。また、駐車スペースの確保に苦しむことを覚悟で遠方に泊まり、車で通う手もある。いずれにしても、選択肢が増えることは大歓迎だ。

編集=海田恭子

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