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I cover the control of content on the internet.

Wachiwit / Shutterstock.com

米ワシントン州司法長官のボブ・ファーガソンは、フェイスブックに対し新たな裁定を下した。これはフェイスブックの人種や宗教、移民やLGBTQ、その他の社会的マイノリティを排除する広告活動に制限をかけるものだ。

2016年にNPO団体「ProPublica」はフェイスブックが広告出稿主に対し、広告のリーチ対象から、アフリカ系アメリカ人やアジア系、ヒスパニックらを除外するオプションを設けていることを伝えていた。しかし、一般的に「白人」と理解されているコーケジアン(Caucasians)は除外対象に含まれていなかった。

ProPublicaはフェイスブックのこのポリシーが、不動産広告に用いられた場合、1968年に制定された「Fair Housing Act」法に違反すると指摘していた。ワシントン州はこのレポートを受けて調査を行ない、約20件のフェイスブック広告がアパートの賃貸やレストランの従業員の求人広告において、人種的マイノリティを排除していることを突き止めた。これらの広告はフェイスブックからの承認を受けていた。

「フェイスブックの広告プラットフォームは、人種や性的属性、身体的な障害や宗教をベースとした違法な差別を野放しにしている。これは不当な行ないであり、法に違反しており、不公正な行ないだ」とファーガソンは述べた。

調査が進むにつれフェイスブックは自主的にポリシー変更を行なったが、ファーガソンは同社の対応が不十分であり、依然として差別が続いていると指摘している。差別が行われている領域は不動産に限らず、美容室や大学のレストラン、病院などの求人分野に及んでいるという。

ファーガソンは今後、ワシントン州においてフェイスブックがこのような差別を行なわないよう要請し、フェイスブック側は米国全土でポリシーを改めると宣言した。フェイスブックは広告主に対し、人種やマイノリティを除外するターゲット設定の提供を停止したと述べている。

このポリシー変更は今後90日以内に実行され、人種や肌の色、出身国や軍歴、性的属性や身体的障害にもとづいた広告ターゲティングが出来ないようになるという。

これはフェイスブックにとって厳しい決定といえるが、同社は依然として性別や年齢で広告ターゲットを制限するオプションを残している。広告主らは今後も、高年齢層の人々をターゲット対象外とすることが可能であり、障害を抱えた人を除外するオプションも選択できる。

ファーガソンの決定は事態に前向きな効果をもたらすが、フェイスブックが今もダークサイドを彼らの広告プラットフォーム内に抱えていることに変わりはない。

編集=上田裕資

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