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I'm a retail junkie who loves to see who is doing what.

(Vince Talotta/Toronto Star via Getty Images)

米国では先ごろ、小売業界の現状において最も重大とも言える発表があった。1ドルショップの「ダラーツリー」と「ファミリー・ダラー」を運営するダラーツリーが、1万5000軒目の店舗を開業したのだ。

ただ、このニュースはアマゾン・ドットコムが行ったプライムセールの過去最高の売上高や、ウォルマートの競争力維持に向けたさまざまな努力、中国のeコマース各社の問題といった話題に隠れ、それほど大きく伝えられることはなかった。

1ドルショップの「ダラー・ゼネラル」は、すでにダラーツリーとほぼ同数の店舗を展開している。わずか2つの小売チェーンが約3万にも上る店舗を営業していることを考えてみてほしい。さらに、米国内には「99センツ・オンリー・ストアズ」や「ファイブ・ビロウ」をはじめ、他にもいくつものディスカウントチェーンがある。この記事を読み終わるまでの間にも、これら各社のいずれかが新たに1~2店舗の営業を始めるかもしれない。

小売業界の現状を示す驚くべき数字には、次のようなものがある。

・大手6社(ウォルマート、クローガー、コストコ、ホーム・デポ、CVS、ウォルグリーン)の店舗数の合計は、すでに1ドルショップチェーン2社の店舗の総数を下回る

・国内の大手百貨店の店舗数の合計は、1ドルショップチェーン2社の店舗の総数より15%少ない

・年間売上高で見ると、ダラーツリーとダラー・ゼネラルの合計は、百貨店大手メイシーズとJ.C. ペニーの合計を上回る
オンラインとオフプライス(安売り)での販売は、変化する小売業界に多大な影響を及ぼしてきた。そして、1ドルショップも同様に、業界に変化をもたらしてきた。ただ、1ドルショップによる変化がどのようなものかについては、まだ明確に理解されていない。

スーパーマーケットには、ビジネスが根底から覆されるような変化が起きた。アマゾンのホールフーズ買収の一方で、オンラインの宅配サービスが拡大し、ドイツのディスカウントストア・チェーン大手2社(アルディとリドル)も、前後して米国に進出した。それでもこれら各社の影響は、1ドルショップが米国の消耗品市場に起こした変化に比べれば、ほとんど“丸め誤差”の範囲だ。

編集=木内涼子

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