15歳の米プロレーサー 子ども支援の慈善団体を設立

15歳のプロカーレーサー スティーブン・アガカニ(Courtesy of STEVEN RACING)

15歳のプロカーレーサー、スティーブン・アガカニが、子どものための慈善活動団体「Race For A Cause(大儀のためのレース)」を設立した。アガカニは、全米自動車競技協会(NASA)の南カリフォルニア地区スーパーアンリミテドクラスでチャンピオンのタイトルを勝ち取り、ランボルギーニの新たなスポーツカー「ウラカン・スーパー・トロフェオ」のドライバーの座を獲得。米国で最も若く成功したレーサーの一人として有名になった。

アガカニの慈善活動の目的は2つある。1つは、運転免許を取り始める年齢(16~18歳)の若いドライバーに安全運転を教え、スピードを求める若者に道路ではなくレーストラックを使うよう促すこと。2つ目は、出身地ロサンゼルスで資金難に苦しむ小学校のため資金を募ること。「恩返しをし、若い人たちに小さいながらも変化を与える機会が持てて、自分のチームのことをとても誇らしく思う」とアガカニは語る。

彼の車への愛が芽生えたのは、8歳でゴーカートを始めたとき。また、父親もかつてレースに参加し、息子をイベントに連れてくることがあった。「自動車レースはいつも僕の心の中に、そして血に刻み込まれていた」とアガカニは語る。「家族全員がレース好きで、会場や慈善活動のイベント準備で手伝ってくれる。これは家族ぐるみでの活動で、家族からサポートをもらえる僕はとても恵まれている」

父親は案内役であり、コーチであり、「成功の第一の理由」だった。アガカニがレースで最も喜びを感じるのは、車から出て「お父さんからの大きなハイタッチと笑顔」を受け取る瞬間だという。しかしアガカニは、レース自体も愛している。「レースは僕にとって一つのライフスタイル。大変な集中力とコミットメントが必要だ」

「車を操作して追い抜き、実績を積む。これが僕にとって幸せな場所だ。他のドライバーや自分のファンに対して、自分ができること、いろいろなトラックで他人とやりあえることを示すのは、とても気持ちいい。今、僕は最年少レーサーで、他のライバルレーサーは全員、トラックで僕より2年以上長い経験を積んでいる。なので、僕は2倍頑張って練習しなければならない。僕はこのチャレンジを大事にしている」

夢を実現したい人へのアドバイス


Courtesy of STEVEN RACING

慈善活動の目的はまた、自分がこれまで多くに恵まれてきたことへの感謝を示すことでもある。「今までにもらったものを還元し、他の子どもたちの生活に変化を与えることは、正しい行いのように感じる」とアガカニ。彼はまた、レーサーとしての成績を通して周囲を触発することにも喜びを感じている。「何かに全力を傾け努力をすれば、何でもできるということを証明したいと思っている。成功のために必要なものは、全て自分の中にある」

アガカニは、夢を実現したいと思っている若い人に、次のようなアドバイスを送る。「目標を設定して、それに向け懸命に努力すること。僕はいつも父から『これは楽しむためではなく、勝つためにやっているのだ』と言われる。むちゃくちゃだと思われるかもしれないけど、絶対に失敗できないと思い込めば、努力と熱意をもって目標に突き進むことができる。そうすれば、どんな道も、どんな願望も可能になる」

編集=遠藤宗生

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