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I write about economic and social trends in China. @johannylander

Michael Gordon / shutterstock.com

米スターバックスは店舗で働くバリスタたちに、時間当たりではなく顧客に提供した飲み物の数当たりで給料を支払うべきだ。

バリスタたちは、スタバのビジネスモデルの中核を成す存在だ。そして、要求の厳しい顧客のために飲み物をつくる彼らは、これまで常に多忙だった。だが、スタバがアプリ経由で注文と決済を事前に済ませておくことができる「モバイルオーダー&ペイ」を導入して以来、彼らの忙しさはさらに増している。

従来どおり店に来て飲み物を注文する顧客と、事前に注文する“非従来型”の顧客のどちらのためにも、飲み物を準備しなければならないのだ。スタバのバリスタは一層忙しい仕事になった。混雑のピークの時間帯には、さらに厳しい仕事だ。

その一方で、バリスタの時給は9~10ドル(約1000~1100円)で据え置かれている。年収にすれば、およそ2万2000~23000ドル(約248万~260万円)のままだ。多くの州で、定められた最低賃金を辛うじて上回る程度だ。

公平を期するために言っておけば、モバイルオーダーや決済アプリを導入しているのは、スタバだけではない。ダンキンドーナツなどの競合他社も、同様のシステムを取り入れている(ただ、スタバ以外の各社には、コーヒーをアレンジしたドリンクをつくるバリスタはいない)。

また、スタバは競合他社と比べ、パートタイムを含めた従業員に手厚い福利厚生を整備している。モバイルオーダー&ペイを導入したのも、バリスタの仕事をハードにするためではなく、店頭にできる長い行列を解消するためだった。

ただし、それでもバリスタの仕事が増え、厳しくなったことに変わりはない。彼らには、例えば時給制ではなく提供した飲み物の数によって算出する形で、これまで以上の給料が支払われるべきだ。スタバの多額の営業利益からすれば、昇給は可能だろう。また、営業利益率を押し下げることにはなるが、バリスタを増員し、混雑時にはより多くを勤務させることもできるはずだ。

いずれにしても、スタバの経営陣はどうすべきか決断しなくてはならない。さもなければ、同社のブランドを損なうことになりかねない“バリスタ革命”に直面する危険性がある。

編集=木内涼子

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