米海兵隊流リーダーシップの4原則

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ヴィステージ・インターナショナル(Vistage International)による個別諮問グループへ参加したビジネスリーダーたちは、アフリカのある格言を学ぶ。それは「速く進みたければ、ひとりで行こう。遠くへ行きたければ、仲間と進もう」というものだ。

高収入をもたらすクライアント獲得に向けた努力は、孤独な仕事のように思えるかもしれないが、実はチームスポーツだ。独立した起業家であっても、仕事を進めるには、ベンダーやサプライヤー、フリーランサー、コーチ、ジョイントベンチャーのパートナーを必要とする。チーム内でまずリードすべきなのは、自分自身だ。

私が参加したヴィステージのCEOグループで講師を務めた元米海兵隊員のマイク・マローンはこう語る。「CEOや企業幹部からは、私が海兵隊時代に学んだリーダーシップに関する教訓について、よく質問を受ける。海兵隊式のやり方を、自分のビジネスや日々の生活に採り入れられるのではないか、と考えているのだ」

予備役を含め米海兵隊で41年余りを過ごしたマローンは、テクノロジー企業数社のCEOや上級幹部を経験し、2005年よりヴィステージの講師を務めている。彼は、危険地帯で部隊を率いた経験を持つCEOだ。

「私の学びの日々は、新兵訓練所の初日に始まり、キャリア最終日までずっと続いた」とマローンは言う。「教官に初めて怒鳴られた時から私の感覚は研ぎ澄まされ、可能な限りのものを吸収した。私たちは、軍の歴史から応急手当までの内容をカバーした厳しい正式訓練プログラムを始めた。軍事スキルを学び、もちろん激しい身体訓練にも耐えねばならなかった」

私は最近、マローンがヴィステージで教えている海兵隊時代の重要な教訓について彼と話し合った。以下に、海兵隊流リーダーシップの4原則を紹介する。

1. 逆境は自分を強くする

コツは、適応方法を学ぶこと。「腕立て伏せも、最初の数回は痛みを感じて難しいが、やがて体が慣れてきて、強くなる。海兵隊員は、体系的な教えと困難な体験を通じ、絶え間ないストレス、失敗、苦難がある環境下でリードする方法を学ぶ」とマローンは言う。

2. 自分はチームの一員

これは、独立した事業者にも、組織の中で働く人にも当てはまる。人々は皆、互いに依存しており、チームの中である役割を担っている。ヴィステージでは、どんなささいな弱点でも、グループ全体に悪影響を及ぼし得る。「メンバー1人の行動が全員に影響する」とマローンは語る。
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編集=遠藤宗生

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