実際のところ、別々に寝る人たちは増えてきているという。米睡眠財団の調査によると、カップルの4組に1組は別々に寝ている。また、不動産業者と全米住宅建設業協会(NAHB)のそれぞれの報告によれば、注文住宅の60%は、カップルのそれぞれに専用の寝室がある設計になっている。
こうした統計結果を見ると、別々に寝る方が良いようにも思える。だが、寝室をどうするかいついての決断においては、科学だけではなく心の面についても考えなくてはならない。もちろん睡眠は重要だが、パートナーとの親密な関係も同様だ。
人間である私たちには、人間的な触れ合いが必要だ。年を取るほどに管理し、守ることが重要になる私たちの脳は、親密な触れ合いによって促されるオキシトシン(愛情ホルモン)を分泌する役割も担っている。寝室を共有することとは、互いに理解し合い、分かち合い、緊張から解放される場所を得ることでもある。
一緒に寝ることにも別々に寝ることにも、それぞれを支持する明確な理由がある。そして、どうすべきかを話し合うことは、パートナー同士が現状についての自らの考えを述べ、問題があればそれについて話し合う機会でもある。
パートナーとの生活を維持することは結局のところ、創造的であることであり、妥協できる人でいることだ。親密さは、寝室だけで感じるべきものではない。ただ、いずれにしても寝室を分けることを選択するなら、パートナーが単なるルームメートにならないようにするための計画を立てることが大事だ。親密さを求めるパートナーのニーズは、満たされなければならない。
現代の定年退職において重視すべきことは、お金よりも退職する人たちだ。