生後3カ月が近づくルイ王子は、キャサリン妃とウィリアム王子の第3子で、王位継承順位は5番目。4月23日にセントメアリー病院で生まれた時を除き、これまで公の場に出ることはなかった。非公開とされた洗礼式は、カンタベリー大司教により執り行われた。
キャサリン妃によると、王子は眠ったまま「とてもリラックスして穏やか」だった。同妃は大司教に対し、「このままだといいのですが」と語った。
夫妻の長男ジョージ王子も、チャペル・ロイヤルで洗礼を受けた。長女のシャーロット王女が洗礼を受けたのは、サンドリンガムにあるセントメアリー・マグダレン教会だ。
ウィリアム王子夫妻と3人の子どもたちが一家そろって公の場に現れたのは、これが初めて。洗礼式には先日結婚したばかりのハリー王子とメーガン妃や、ルイ王子の祖父であるチャールズ皇太子とカミラ夫人も出席したが、曽祖父母のエリザベス女王(92)とエジンバラ公フィリップ殿下(97)はいずれも欠席。バッキンガム宮殿によると、欠席は健康上の理由ではなく、「相互的決定」によるものだった。
ウィリアム王子夫妻と3人の子どもたち(写真左)、大司教と会話をするキャサリン妃(写真右)
バッキンガム宮殿は、「92歳の女王は、月曜(9日)にノーフォークから戻り、火曜には英王立空軍(RAF)の創設100周年記念式典、金曜にはドナルド・トランプ米大統領の訪問を控え、今週は忙しくなる見通し」としている。式典には他に、ルイ王子の母方の祖父母であるキャロルとマイケル・ミドルトン夫妻、キャサリン妃の妹で妊娠中のピッパ・ミドルトン、キャサリン妃の弟のジェームズ・ミドルトンが出席した。
ルイ王子は、兄と姉が使ったのと同じ、クリーム色のレースがついたサテンのガウンを着て式に臨んだ。これは、ビクトリア女王の長女が1841年に使ったもののレプリカだ。また、伝統にのっとり、洗礼式にはヨルダン川の水が使われた。
キャサリン妃が着用したのは、アレキサンダー・マックイーンの白いドレスで、ジェーン・テイラーの頭飾りを合わせた。王室の洗礼式に初めて出席した叔母のメーガン妃は、ラルフ・ローレンのオリーブグリーンのドレスとスティーブン・ジョーンズの帽子を着用した。
メーガン妃とハリー王子(Photo by Dominic Lipinski - WPA Pool/Getty Images)
洗礼の儀式は40分間にわたり、招待客はその後、宮殿での非公開の茶会に招待された。ここでは英王室の伝統として、ウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式で振舞われたウェディングケーキの一段から残しておいた洗礼式用のケーキが振る舞われた。
宮殿周辺の道は封鎖されていたが、宮殿の外には数百人もの見物人が列をなし、武装した警察が入り口を護衛する中、王室の面々の到着を一目でも見ようと待ちわびた。