新型iPhoneの「カラーバリエーション戦略」に期待したいこと

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9月の発売が期待される今年のiPhone新モデルの注目ポイントの一つが「カラーバリエーション」の投入だ。著名アナリストのミンチー・クオ(郭明錤)は、アップルがかつてのiPhone 5Cのような豊かな色彩を、廉価版iPhone Xにもたらすと予測した。

クオによると一般的なスペースグレイに加え、ホワイトやブルー、レッド、オレンジのモデルが発売される見通しだという。実は色というのはやっかいな代物で、メーカーが適切な色を選ぶのは簡単なことではない。色の選択には高度なセンスが要求されるのだ。

ここで思い出すのがアップルのデザイン部門を長年率いてきた、ジョニー・アイブの存在だ。彼は昨年11月にアップル新社屋の設計と建設の仕事を終えて、2年ぶりにデザインチームの現場に戻ってきたと伝えられている。

アイブの色に対するセンスの高さは、アップルウォッチのバンドを見ても明らかだ。ブルーやレッド、そして筆者が最も期待しているオレンジがどのような色味になるのかも、ここにヒントが隠されているのかもしれない。

iPhone 5cにホワイト、ブルー、グリーン、コーラルピンク、イエローがあった時、バーバリーのチーフ・クリエイティブ・オフィサーだったクリストファー・ベイリーは、「笑顔になれる」という理由でイエローを選ぶと言っていた。

筆者のiPhone 5cはハッとするようなライム系のグリーンだった。今回のiPhone新モデルに投入されるオレンジも、柑橘系のカラーになるのではないかと筆者は予想している。

アップルウォッチのバンドのカラーにも、もう1つのヒントがある。筆者のバンドは「レモネード」と名づけられた非常に美しい色だ。前述のグリーンと同じくパステルでありながら柑橘系のエッジがある色で、アイブも過去にこのカラーのバンドのアップルウォッチを身につけていた。

オレンジのiPhoneというアイデアは非常に新鮮なものに思える。アイブならではのセンスを感じさせる斬新なカラーの投入が、今から待ち遠しくてたまらない。

編集=上田裕資

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