今年のランキングで最も注目の存在は弱冠20歳で、9億ドル(約1010億円)の資産を築き上げたカイリー・ジェンナーだ。リアリティ番組のKardashian(カーダシアン)ファミリーの末っ子として知られる彼女は、2年前にコスメブランド「Kylie Cosmetics」を設立し、これまでに6億3000万ドル以上の売上をあげた。
左から母であるクリス・ジェンナー、姉のケンダル・ジェンナー、カイリー・ジェンナー、異父姉のキム・カーダシアン(Photo by Dimitrios Kambouris/Getty Images for The Business of Fashion)
彼女のビジネスの拡大を後押ししたのは、SNSの巨大なフォロワー数だ。「ソーシャルメディアは素晴らしいプラットフォームだ。いつでもファンや顧客たちと会話することができる」とジェンナーは述べた。Kylie Cosmeticsの企業価値は現在、8億ドル近くに達しており、彼女は同社の株式の100%を保有している。
ジェンナーはフォーブス米国版の最新号の表紙に登場している。彼女はこのままいけば、起業家として最年少のビリオネアになる可能性がある。
「米国で最も成功した女性起業家たちは、ソーシャルメディアなどのテクノロジーのパワーを用いて事業を立ち上げ、成功を収めている」とフォーブス編集者のLuisa Krollは述べた。「20歳という若さで、インスタグラムを活用して事業を成功に導いたジェンナーは、まさに時代を象徴する存在だ」
ランキングのトップには昨年2位だった建築資材卸売り企業「ABCサプライ」会長のダイアン・ヘンドリックスが返り咲いた。ヘンドリックスは2016年にも首位に立っていた。2位はピザ・チェーン大手「リトル・シーザーズ」の共同創業者のマリアン・イリッチ。3位はソフトウェア企業「エピック・システムズ」CEOのジュディ・フォークナーだった。
今回このリストに初めて登場したメンバーは7名いるが、その半数以上がコスメ業界で財を成した女性たちだ。「Anastasia of Beverly Hills」創業者のAnastasia Soare(21位)や、「Huda Beauty」創業者のHuda Kattan(37位)、「KKW Beauty」創業者のキム・カーダシアン・ウエスト(54位)らは、いずれも化粧品業界で資産を形成した。
さらに、グーグルが支援する遺伝子検査キットのスタートアップ企業「23andMe」の共同創業者でCEOのアン・ウォジスキ(44位)も、今回初めてランキング入りを果たした。