ウェアラブル情報サイト「Wareable」の取材に対し、Fitbitは次のような声明を発表した。
「Fitbitはユーザーに対しベストな体験を提供することにコミットしています。当社は報道された事象を認識しており、7月11日にアンドロイドアプリの更新版をリリースします。これにより、現在発生している不具合は解決する見込みです」
今回の問題はまず、ユーザーがツイッター上で報告したことで明らかになり、先週からFitbitのユーザーフォーラムでも話題にのぼった。しかし、アプリの更新版がリリースされて以降も異常なデータ通信が続いているとの不満が相次いでいる。
7月初旬の数日間で3.5ギガバイトもの大量のデータ通信が発生したと述べるユーザーもいた。さらに、バッテリー消費量が異常に増えたとの報告もある。
Fitbitは先週、この問題の発生を認め、ツイッターで次のように述べていた。「当社はアンドロイドアプリで発生した、大量のデータ通信やバッテリー消費の増大の問題の解決に取り組んでいます。アプリを削除し再インストールすることで、問題が解決する場合もあります」
その後、リリースされたバージョン2.74.1のアプリにおいても状況は変わらず、バックグラウンドで通信が行われる問題は改善していない。また、アプリの終日同期オプションをオフにしても、この問題が発生するとの報告もある。
大量のデータ通信は特に、キャリアの料金プランをデータ容量の少ないものにしているユーザーたちに、多大な迷惑を及ぼすことになる。データの制限を超えると、余計なコストが発生する場合もある。
Fitbitは世界のフィットネストラッカー市場で、中国のシャオミに次いで2位の存在であり、西側諸国ではこの分野で最も有名な企業といえる。IDCのデータによるとFitbitのウェアラブル市場でのシェアは28.1%で、アクティブユーザーは2500万人を超えている。
同社は現在、5機種のフィットネストラッカーと、2機種のスマートウォッチを販売しており、スマート体重計やヘッドフォンといった製品もある。Fitbitは2007年の創業で、2015年にはニューヨーク証券取引所に上場を果たしている。