ビジネス

2018.07.13 16:30

「無」になる時間の創出がクリエイティブなアイデアにつながる

photographs by yOU(Yuko Kawasaki)

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温泉を軸としたコンテンツを提供し、成長を続ける宿泊予約サービスの「ゆこゆこ」。社長の池照直樹氏に趣味のウインドサーフィンや料理の魅力と効能を聞いた。


現在、温泉旅館・ホテルの宿泊予約サービスを提供する「ゆこゆこ」の社長を務めています。

20代のころは「社長や起業」というものに対し、正直強い想いはありませんでした。最初の就職先は大手電機メーカーで、レンズのエンジニアに。その後、複数の大手外資系企業に籍を移し、生産管理部門やソフトウエアコンサルタント等、幅広い領域の業務を経験しました。

経営に興味を持ち、自費でマネジメントスクールに通って起業したのは35歳。結果的にその事業は売却したのですが、その後も自分の能力を生かし、かつ伸ばせるポジションに出会う機会に恵まれて、現職に至っています。キャリアを変え、自分の能力を伸ばし続けるということは、さまざまな働き方や考え方を学べるよい機会かと思います。

趣味は一貫して海遊びで、ウインドサーフィン歴はもう15年に。東京在住でしたが、息子の高校進学を機に思い切って鎌倉に越しました。週末は、風が吹いていればウインドサーフィン、波があって風がないときはパドルサーフィン、波も風もなければサップを楽しんでいます。

海遊びのいいところは、人間関係が自然とダイバーシティになるところ。下は小学生から上は80歳まで、年齢や仕事やポジションを超えて集まり、仕事では得ることのできない新鮮で刺激的な経験ができます。

先日は「LINEで800人中500人はブロックしている」という女子大生から話を聞き、スマホネイティブの若い世代にとっては「友だちになるハードルは低く、少しでも問題あればブロックをかければいい」という使い方があるんだなと学びました(笑)。

例えば30年ほど前まではセグメンテーション、つまり「どういう単位でお客様を分けるか?」という考えが主流でしたが、いまは一人ひとりがデバイスを持つ時代であり、1対1の関係を構築せねばならない。まさにいま必須とされる「One to Oneマーケティング」が、この海遊びの場にあると感じるのです。

料理も趣味です。うどんはかれこれ40年打ち続けていますし(笑)、パンもケーキもつくるし、ピザも焼きます。得意料理は18歳からつくっているボンゴレビアンコと、シアトルで覚えたクラムチャウダー。外食でおいしいものに出合ったときは材料や手順を想像し、家で再現するのがパターンですね。
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構成=堀 香織 写真=yOU(河崎夕子)

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