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PICK UP

世界38カ国、800万人が愛読する経済誌の日本版

「鏡の法則」著 野口嘉則

2006年に発刊され、いまだに自己啓発書の代表作とされる本書。

「現実に起こる出来事は、ひとつの『結果』です。結果には必ず原因があり、その原因は、あなたの心の中にあるのです。つまり、あなたの人生の現実は、あなたの心を映し出した鏡だと思ってもらうといいと思います」(本文より)

この一節で、「ああ!あの本か」と思い出す方も多いでしょう。息子が学校でいじめられていることに悩む主婦が、経営コンサルタントに『鏡の法則』を教えられ、胡散くささを感じながらも試したところ、父や夫との関係が修復し、息子のいじめも解決したという短編小説。1時間もかからずに読めてしまうボリュームです。

私が最初に本書を読んだのは、創業した会社の規模が拡大し、スタッフや取引先も増え、対外的に会社の知名度が上がってきた10年ほど前のことでした。

仕事をしていると、環境や習慣に左右されていつの間にか抱いていた夢を忘れかけ、多忙になればなるほど自分が持っていたポリシーすら見失ってしまう人は多いものです。私自身も「感謝の気持ちを忘れたくない」と思っていたにも関わらず、うまくいかないことがあると人を責めるようになっていました。

自分ではどうにもならないその気持ちを払拭するためにたくさんの本を読みあさり、偶然に手にした本書を読み終えた後、「初心を呼び覚まして、改めて仕事に打ち込もう!」そんなスッキリした気持ちになっていました。

同時に、「スタッフにも夢を持ってほしい」という強い想いがわき上がってきました。実は、私の18歳のときの夢は「アパート暮らしの別荘持ち」。当時はバブル真っ盛りで、家を持つこと自体が夢のまた夢でしたから、先輩にも無理だと笑われましたが、朝2時半に起きて3年弱、雨の日も雪の日も新聞配達を続け、22歳で八ヶ岳に土地を買い、24歳でログハウスを建築しました。意地でも、無理ではないことを証明したかったのかもしれません。

今の20代の若者は、バブル崩壊後の失われた20年しか知らず、わくわく感より不安感が勝ってしまう世代です。しかし、根拠なき自信がチャンスを呼び寄せてくれたり、失敗もその先の学びになってくれたりするものです。

それからは「自分で決めた夢を諦めてほしくない」と思いながら、本書をスタッフにも薦めるようになり、自分でも一年に一度読み返すようにしています。毎年、感極まるところが変わるため、そのとき、自分がどんな状況に置かれているのかを俯瞰できるのも、面白さのひとつだと思っています。ずいぶん昔に読んだことがあるという方も、再度手にしてみてはいかがでしょうか。


はちや・じろう◎1988年某銀行に入行。12年にわたり融資担当として500件以上の案件を扱う。2001年、不動産会社である有限会社フェイスネットワーク(現・株式会社フェイスネットワーク)を設立。この12年間で、城南3区にて60棟の不動産投資プロジェクトをプロデュースする。

構成=内田まさみ

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