そして、そのためには「戦略的に休息をとる」ことが大事であり、「日常の生活や仕事に組み込まれた仕組み」としてこの要素を入れこむ必要がある。
例えば、以下のようなことだ。
・寝溜めではなく、毎日6〜7時間程度きちんと寝る
・1〜2時間に一度は休息を取り、体を動かす時間を作る
・胃腸を休ませるために、栄養を考えた食事をとる
・パフォーマンスを維持するために、日頃から意識的に運動する
「休息や心身の健康は仕事やパフォーマンスに全く関係ないもの」ではなく、「密接に関連していて、まず前提として整えておくべきもの」という認識が重要だ。多くの人は意識していないかもしれないが、ぜひ一度、自分の休息に対する考え方を「パフォーマンスを上げるために、どのように休息を日常に取り入れるか?」と言う観点から見直して頂きたい。
正直なところ、「働き方改革」は浅いところで議論されていることが多いし、「健康経営」も結局は有給の取得や健康診断の徹底、ストレスチェック、喫煙対策などの浅いところでしか議論されていないことが多い。
多くの会社で、「1〜2時間に一度は休息を取り、ストレッチをしたり、歩き回ったりする方が良い」と伝えると、「そんなことしたら変な目で見られる」とか、「会社や上司が許さない」という返答をよくいただく。
しかし、パフォーマンスの観点から見ると、午後にセカンドブレーク(3時頃にスイーツなどを取りリフレッシュする休息)や短時間の昼寝(パワー・ナップ)を取り入れるのが理想だったりする。ソルボンヌ大学の研究だと、短い昼寝(20〜25分程度)でストレスは低下し、免疫系が活性化するともいわれているし、戦略的に休息をとることでパフォーマンスを上げていくことを学ばないと、さらに日本は遅れを取ってしまう。
たかが休息と思うかもしれないが、本当に大事な要素なので、ぜひ一度自分自身そして自社がどういう状態か振り返っていただき、戦略的に休息をとることでの変化を体感していただきたい。