エージェントに「あなたは自己評価が高い」と言われたら

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以下は、読者のデニースからの便りと、それに対する私からの回答だ。


私は5月から転職活動を始め、これまでに4人の転職エージェントと話し、面接を1回受けました。面接はうまく行きましたが、私には全く合わない仕事でした。エージェントのジェーンは、別の求人があれば紹介してくれるそうです。

先週、別のエージェントのマーサから電話を受けました。彼女からはリンクトインを通じて声を掛けられました。電話は短くポジティブな内容で、彼女は私に、自分と同僚のエージェントたちに会うために翌日オフィスへ来てほしいと言いました。

翌日は仕事が非常に忙しく、街の反対側にある彼女のオフィスを訪問する時間は取れそうにありませんでした。「明日はとても忙しいので、来週はどうでしょう?」と彼女に尋ねました。

マーサはしばらく沈黙した後で、こう言いました。「リンクトインのプロフィールで、エージェントのコンタクトを受けるよう設定しましたよね。新しい仕事に就きたいのであれば、時間を作るべきでしょう」

私はこう答えました。「良い機会のためならもちろん時間を作りますが、私に合う求人情報があるという話はまだ聞いていません。あいさつのために今の上司の期待に背いたり、今の仕事に問題を起こしたりはしたくありません」

私には理解できないことですが、エージェントや人材を募集している管理職の中には、応募者に対して、面接のためならすべてを放り出すことを求める人がいます。そのような人たちは、本当に人材を欲しているのでしょうか? なぜ勤務時間外に面接ができないのでしょうか?

結局マーサとは、翌週の月曜日に会う時間を取りました。それが昨日のことです。

私はランチタイムに彼女のオフィスを訪れました。彼女には私の履歴書を渡してあったので、その内容について一通り確認しました。彼女は私に、給与の希望額を聞いてきました。

現在の年収は5万6000ドル(約620万円)なので、少なくとも6万5000ドル(約720万円)を希望すると伝えました。

すると彼女は、「まあ、あなたは自己評価が高いんですね」と言いました。私は、「そうですね。きっとあなたのクライアントは、普通の自尊心を持った人を雇いたいものだと思いますが」と答えました。

マーサは私につばでも吐きかけたいような表情で私を見て、「私のクライアントの中には、同じタイプの仕事をしてもらうのに9000ドルも高い給料を払うような会社はありません」と言いました。

私が「私の希望額は、経歴からみて至極妥当な額だと思います」と答えると、マーサは立ち上がってドアまで歩き、「何かあれば連絡します」と告げました。

私は改めて彼女に連絡すべきでしょうか? マーサは不愉快な人で、できれば関わりたくありません。私はどうしたらよいでしょうか?
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編集=遠藤宗生

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