消費者向けの金融情報を提供する米クレジットローン・ドットコム(CreditLoan.com)の調査によると、これに対する米国人の回答は、X世代(1965~80年生まれ)が約1万5500ドル(約171万円)、ベビーブーマー世代(1946~64年生まれ)が約1万9000ドルだったのに対し、ミレニアル世代(1981~97年生まれ)はおよそ1万3000ドルだった。
同社の創業者ダニエル・ウェズリーは、「ミレニアル世代は親や兄・姉たちが今のミレニアル世代の年齢だったころに比べ、自分一人の力で生活を成り立たせることが難しい状況に置かれている。借金を申し込む必要に迫られるのは、そのためだと考えられる」と説明している。
「ミレニアル世代は学生ローンの返済を抱えた状態で仕事に就いている。経済情勢はここ数年間で回復しているが、それでも国内全体で見られる物価上昇と同じ水準で、給料が増えているわけではない」
また、ウェズリーによれば、「ミレニアル世代は何より“体験”することに価値を見出す世代であることが分かっている。大都市に移り住むこと、ギャップ・イヤーやインターンシップを経験することなど、自分自身が考える“成功”のための、さまざまな道をたどりたいと考える」。
「ミレニアル世代は“彼ら自身”の価値を高めるための機会や関与を強く求める。ただ、それらは必ずしも収入にはつながらない」
一方、ミレニアム世代が親に借金を申し込む場合、頼む相手は「父親」とした人が58%だったのに対し、「母親」が70%だったのは興味深い点だと言える。そのほか、この世代はベビーブーマー世代と比較べ、基本的な生活必需品のためにお金を借りるという人が59%多かった。休暇の旅行のために借金をするという人は、2倍以上だった。
女性の方が慎重
結果を性別に見てみると、女性はどの年齢でも男性に比べて早い(負債が少ない)段階で、誰かに助けを求める傾向があることが分かった。
さらに、女性が家族や友人に支援を求めることが多い一方で、男性はその他の方法で解決を図ろうとすることも分かった。ウェズリーによれば、男性は家具や車を売るといった平凡な方法からより極端な方法(窃盗など)まで、色々な方法で借金を返そうとするという。
ウェズリーは、人に借金を申し込む前に、そうすることの良い点と悪い点を挙げたリストを作って考えてみることの重要性を指摘している。
「そうすることで、自分が本当にお金を必要としているのか、欲しいだけなのかが明らかになる。
また、友人や家族にお金を貸す場合について、「必ず借用書を作成し、返済の期日などを明確にしておくこと」とした上で、誰かを助けようとして自分自身に過度な負担をかけないよう注意を促している。お金を貸す際に何より重要なのは、直感に従うことだという。