サムスンがスマホのカメラ高画質化、富士フィルムの新素材で

Vytautas Kielaitis / Shutterstock.com

サムスンは高画質なスマホのカメラ向けイメージセンサー「ISOCELL」で知られるが、新技術の投入によりさらに豊かな色彩と、暗所での撮影性能を向上させようとしている。この技術は同社の旗艦モデルである、Galaxyの後継機種に採用される見通しだ。

同社の6月27日の発表によると、新たなイメージセンサー「ISOCELL Plus」は光感度を15%向上させ、より小さな面積にロスのないデータ記録を可能にする。これにより、20メガピクセル以上の高解像度のカメラ開発を可能にするという。

サムスンの既存のイメージセンサーISOCELLは2013年に開発され、Galaxy S9にも使用されている。ISOCELLは隣接するピクセル間にバリアを設けることで、互いのピクセル間の色の干渉を抑えている。ピクセル間で色の干渉が起こった場合、クリアな色調を再現することは困難になる。

ISOCELLはまた、個別のピクセルの受光容量を拡大することで、光感度を高める効果をもたらしている。

今回の新技術ISOCELL Plusでは、富士フィルムが開発した新素材で従来のISOCELLに使用されたバリアを置き換え、光損失と光反射を最小限に抑え、光感度を増大させると同時に、より高い色忠実度を実現している。

ISOCELL Plusが採用される具体的なモデル名を同社は明かしていないが、スマホのカメラ分野では競争が高まっており、サムスンがこの技術を実装するまでにそう長い時間はかからないはずだ。

編集=上田裕資

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