「ブロックチェーン」がスマホのアプリになる、英企業予測

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「分散型」の理念は守りきれるのか?

Peepethのレイアウトはツイッターと同じで、ロゴには鳥の代わりにペンギンを使っている。ニュースフィードでは他のユーザーの投稿を見ることができるが、その多くはビットコインや分散型サービス、トークンなどに関するものだ。開発者のBevan Bartonによると、Peepethのユーザー数は1600名程度で、現在はモバイル版のアプリを開発中だという。

dappが抱える課題の一つが、数百万人規模のユーザーが利用できるようなスケーラビリティ(データ処理容量)を確保することだ。現状のネットワークでは、1秒当たり限られた数のトランザクションしか実行できない。

英国本拠の「Radix」をはじめとするスタートアップが「シャーディング(sharding)」などの仕組みを使ってこの問題の解決に取り組んでいる。しかし、スケーラビリティの追求が究極的に、分散化というブロックチェーンの理念を崩してしまう可能性も指摘されている。

初期のインターネットも非中央集権主義的で、民主的な手法でビジネスや情報交換を行なう場になることが期待されたが、結果的にはグーグルやフェイスブック、アマゾンなどの一部の巨大企業に独占されてしまった。

dappの普及を促進していくなかで、開発者らはブロックチェーンでも同じ事態が起こることを覚悟しなければならないのかもしれない。

編集=上田裕資

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