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TATSIANAMA / Shutterstock.com

今から10年前、アップルはiPhoneを売るためには人々が端末を買いたくなるようなキラーアプリが必要ではないかと悩んでいた。そして今、ブロックチェーンを活用した「分散型アプリケーション(dapp)」の開発者たちは、同じジレンマに陥っている。

現状ではブロックチェーンベースのブラウザやトークンの利用者は少なく、dappを開発しても十分なユーザー数を獲得することは難しい。それでも、専門家らは間もなくdappが身近に入手できるようになると予測している。英国の調査会社「Juniper Research」は最近公表したレポートの中で、「今後1年以内にdappの普及が急拡大する」と述べている。

「iPhoneやアンドロイドスマホのユーザーは年内にdappをダウンロードできるようになるだろう。ユーザーから見るとdappは既存のアプリと何ら変わらず、ブロックチェーンを活用したものだとは気づかないだろう」とJuniper ResearchのWindsor Holdenは述べている。

Holdenは、最初に多くのユーザーを獲得するdappは、ID確認や食品の原産地をトラッキングするサービスだと予測している。これまでに1500ものdappがイーサリアムネットワーク上で開発されているが、ユースケースはかなり限定的だ。

「Idex」や「ForkDelta」「CryptoKitties」などの人気のdappはクリプトアセット(仮想資産)の取引き用に開発されたものだ。デジタル空間で猫を育成するゲームのCryptoKittiesには10万ドルを課金したユーザーもいるという。さらに、ブロックチェーン版ツイッターの「Peepeth」もある。

dappはオープンソース・ソフトウェアプラットフォームであるイーサリアムを使って開発されており、イーサリアムがなければdappsも存在しない。ビットコインが分散型銀行のベースになっているとすれば、イーサリアムは分散型コンピュータのようなものだ。エージェントのネットワークが価値を移動させるだけでなく、スマートコントラクトを実行している。

「dappのトラフィックを測定するサイトを見れば、その大半はユーザー数が100人以下だ」とHoldenが話すように、現状ではdappのユーザーは非常に少ない。

ユーザーベースが少なければ、dappの開発者はトークンを販売し、サービスの利用やタスクの実行でユーザーに課金する必要に迫られる。例えば、前述のブロックチェーン版ツイッターのPeepethでは最初に一定額のイーサ(Ether)を支払い、投稿するたびに少額を追加で支払う必要がある。これはツイッターで投稿するたびに数セントを支払うようなものだ。

編集=上田裕資

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