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イノベーション・エコシステムの内側


好きな人物に投資すること

もう一人、印象的な話を披露した講師は、シリアルアントレプレナーで著名エンジェル投資家のElad Gil氏だ。MITで博士を取得後、マッキンゼー、グーグルを経てツイッター社でプロダクトチームを引率。その後同社コーポレートストラテジーのバイスプレジデントとして活躍していた人物だ。

エンジェル投資家としては、エアビーアンドビー、ストライプ、ピンタレスト、インスタカートなどの企業に投資しており、そのほどんどがビリオンダラー規模へと急成長している。

Dalton氏は、そうしたビリオンダラーカンパニーをつくるうえで必要なことは、人、チーム、市場、ヒップスターの4つだという。

かつてストライプに投資しているとき、Dalton氏はファウンダーと親しく、金曜日の午後10時でも、電話がかかってきたらすぐにウーバーを呼んで飛び乗り、バーでワインを片手にエグジットについて熱く語ったという。人やチームに惚れ込んで投資とする、というのは講師陣に共通している。

しかし、いくら自分が大好きな人物で最高のチームだったしても、市場がなければ、企業はスケールしない。市場がどのくらいあるかを予測することが重要で、そのためにもいまどれほどのターゲットがいるのか、トラクションを知ることも大事だという。

そして、新しさを生み出す「ヒップスター」が、どのくらい投資先のスタートアップにいるかがカギになるとDalton氏は言う。ヒップスターとは日本語訳が難しいのだが、“流行に敏感でサブカル好きなクールな若者”というイメージ。そうした若者たちが出入りするスタートアップでは、新しい独自のカルチャーが生まれやすいということだ。

文=森若幸次郎 / John Kojiro Moriwaka

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