気が合う人材でも「組織のがん」に 解雇の必要性を示す3つの兆候

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業績がいまいち

データはうそをつかない。成長がみられないのなら、それは問題解決のために雇ったはずの従業員が問題を解決していないということ。原因を外部の要因のせいにするのは簡単だが、リーダーとしては最終的に結果が必要となる。その従業員が成果をあげられない理由ばかりが話題にのぼるようになったら、一歩引いてみるべきだ。

それは言い訳であり、責任感や問題解決ではない。あなたは間違った人間を雇ってしまったのだ。ジム・コリンズいわく、“これで十分”で甘んじていれば素晴らしい結果は得られない。

部下の仕事を自分が肩代わりしている

相手はあなたに仕事をふり、あなたは相手の負担を軽減している。自分でやってしまった方が手っ取り早い。最初こそは些細なことだが、最終的には、雇った従業員に任せるはずだった仕事をあなた自身がこなしてしまっている。言わずもがなだが、2人のうち一方は不要な存在だ。

部下の行動が自分の価値観を反映していない

人々にどのように行動してほしいかは、自分の価値観によって決まる。特定の人の行動が自分の価値観と相反する時、それは他の従業員や顧客に対するあなたのブランドを傷つけることになる。

ウィリアム・ダフにとって、価値観は一種のリトマス試験紙だ。彼は自分の経験を以下のように説明している。

「私が初めて問題を明確に認識したのは、とある産業サミットの時だった。講演者のキャメロン・ヘロルドが4分割した四角形を描き、 “価値観と実績”とラベル付けした。そして私たちに、自分の従業員それぞれがグリッドのどの位置にいるかを書き込むように言った。

私たちが書き終えると、彼は『価値観も低く、実績も低い従業員に対しては、どのように対応するか?』と尋ねた。私は、『当然解雇すべきだ』と思った。

さらにヘロルドはこう問いかけた。『では、価値観も実績も高い従業員はどうする?』。私は、『手錠をかけてどこへも行かせない』と思った。

『では実績が低く、価値観が高い者は?』。私は答えが分からなかった。彼は椅子の絵を描いて、『バスの車内に、別の席を見つけてあげること。会社に合った人材かもしれないのだから』と言った。

すると彼は右下のグリッドを指差し、こう言った。『それでは、ここに位置する、実績は上げるが価値観の低い従業員はどうするか? 即刻解雇すべきだ。彼らこそ組織のがんだ』。
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編集=遠藤宗生

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